月が欲しいと泣いている
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「あら〜、イヅルじゃない」
「乱菊さん…あっ、あの市丸隊長をみませんでしたか?」
「なに?あいつまたサボってんの?」
「えぇ…まぁ…あんたもサボってるように見えますけど…隊長最近いつにも増して酷いんです…乱菊さん、なにか知りませんか?」
「なにかって…ギンがサボるのなんていつものこ…と…」
「?、乱菊さん?」
「ああ、そういうことか…」
そうか
もうすぐ彼女のいなくなった日…
いつも行き先を言わないあいつを
いつも見つけてた彼女が死んでしまった日
もう何年、何十年…いや、もっとずっと前
一度だけその現場を見たことがある
『ギン、みーつけた』
「あかん、見つかってもうた」
見つかったって言うのに嬉しそうな顔して
あいつは彼女を
彼女はあいつを…
その一度だけで手に取るように2人の気持ちがわかってしまい、嬉しくもあり同時に少し寂しさを感じた
彼女とはギンを通してでしか話したことはなかったけれど
ヘヘッと緩んだ笑顔がとってもチャーミングでこれでイヤな奴だったら嫌味の一つや二つ言えるんだろうけど
そんなことも言えないくらいいい子だった