月が欲しいと泣いている
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「たぬき…」
平子サンたちを見送る彼女の背中のなんと小さいことか
『喜助、たいちょーたち行っちゃった』
「はい」
『また…さよなら言えなかったなあ』
「たぬき、もうさよならは言わない約束でしょう」
『ごめん、そうだった』
振り向かない彼女の表情は知れない
しかし、その声色のなんと寂しげなことか
少しでも触れれば涙が溢れそうだ
『じゃ、喜助私もそろそろ』
「…本当に行くんスね」
『うん!』
とても行くなんて状況には見えない
「たぬき…君は」
『喜助、本当にさよならなの…』
「たぬき…」
『喜助…私ね…最後にね喜助に言わなきゃいけない事がるんだ』
またするりとすり抜けていく
守ると言う言葉のなんと浅はかなものか…
結局、僕は無力だ…