月が欲しいと泣いている
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僕はいつも君をみていた
君はいつも空をみていた
僕たちの視線は絡むことはない
虚園にも月はあるというのに
なんでこっちの月のほうが綺麗なんやろ…
見上げた夜空には月は輝いている
星は見えないというのに現世の月はなぜこんなにも綺麗に感じるのだろうか…
もう秋も終わりかけだというのに冬の寒さの影もなく、かける風か気持ちよさすら感じさせる
「ちょっとそこのイカしたおにーさん、ひとりー?
暇なら今夜、私と遊ばない?」
「すみませんなぁ、ボクそんな安っぽいナンパに引っかかるほど女に困ってないんや…たぬき」
『あれ?ばれてた?顔もみないで当てるなんてつまんなーい』
顔なんかみぃひんでも声でわかるよ
たぬきのことなら
振り返ればやっぱりそこに彼女はいた
まるで月が連れてきたみたいや
たぬきが生きて目の前にいる
そうかやはり彼女の斬魄刀の力は…
「霊圧消してたつもりやったんに見つかってもうたなぁ」
『わかるよ
昔っから、サボってるギン見つけるのも私の仕事だもん』
「そうやったっけ?」
聞きたいこと言いたいことはたくさんあるはずなのに口から出るのはあのときと変わらない変哲も無い会話
その変わらない会話のテンポに内心騒つく
そうや、どこでサボっててもたぬきはボクを見つける
かくれんぼはいっつもボクの負け
『ギン、みーつけた』
「あかん、見つかってもうた
今度こそ完璧に消せたおもたんに」
『ヘヘッ、霊圧なんか探らなくてもどこにいるかなんてわかるよ、ギンのことなら』
「なんやのそれ」
『ここ、きもちーねー』
「つれてかんでええの?隊長に怒られるで?」
『ちょっと休んだらつれてくー』
ボクの横に寝転ぶ
何回かに一度はミイラ取りがミイラになっていっしょに怒られた
甘酸っぱい思い出も
『ギンがよくサボる場所、だいたいこんな場所だね
森の中で湖があって空がよく見える』
「ボクらが初めて出会った場所や」
『…よく覚えてるね、そんな昔のこと』
「覚えとるよ
忘れるはずないやろ』
『まあね
忘れてないよ…今日が』
ボクが
私が
たぬきと
ギンと
出会ぅた日
出会った日
「あかん、見つかってもうた
今度こそ完璧に消せたおもたんに」
『ヘヘッ、霊圧なんか探らなくてもどこにいるかなんてわかるよ、ギンのことなら』
「なんやのそれ」
『ここ、きもちーねー』
「つれてかんでええの?隊長に怒られるで?」
『ちょっと休んだらつれてくー』
ボクの横に寝転ぶ
何回かに一度はミイラ取りがミイラになっていっしょに怒られた
甘酸っぱい思い出も
『ギンがよくサボる場所、だいたいこんな場所だね
森の中で湖があって空がよく見える』
「ボクらが初めて出会った場所や」
『…よく覚えてるね、そんな昔のこと』
「覚えとるよ
忘れるはずないやろ』
『まあね
忘れてないよ…今日が』
ボクが
私が
たぬきと
ギンと
出会ぅた日
出会った日
まだ秋なのに、雪がチラつくほど寒い日だった