月が欲しいと泣いている
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夕暮れの日差しが窓から差し込み部屋の中はオレンジ色に染まっている
彼女の顔も例に漏れず照らされ少し眩しそうだったが
そんなこと気にもとめていないようだ
『そうなんだ…やっぱりギンは…』
「はい」
今起こっている全てを彼女に話す
彼女は必死にその事実を飲み込もうとしていた
「たぬき、お前この戦いに参加すんのか
甘い考えならやめとき」
『もちろん参加します!』
本当は全力で止めたいであろう平子サン
同調してワタシも頷く
ワタシも同じ気持ちなのだから
そんなワタシたちの気持ちを知ってか知らずか
彼女は一寸も戸惑うそぶりを見せない
そして、ニコリと笑うのだ
『だってギンのピンチだもん』
いっつもそうだ
彼女の中には市丸ギンがいるのだから
101年たっても
彼の裏切りを知っても
彼女は変わらなかった
そんな彼女に思われて心底彼が羨ましく思う
自分の代わりというように平子サンが深いため息をついた