Love is …
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虫も鳴かず、風も吹かないそこはまるで世界が2人きりであるかのように錯覚するようだった
『ツナさん…』
「…たぬき
どうしたんだい?眠れない?」
不安からなのか瞳いっぱいに涙を貯めるたぬきに優しく微笑むのは出会ってから変わらない
ただただ笑ってほしいと思う人が出来たとはいつぶりだろうか
中学生の頃の淡い恋だって、彼女が誰かに振られても自分に振り向いて欲しいと願った
自分から離れてもなお相手の幸せを願ったのは
そう、幼い頃
帰らぬ父に涙を流す母を見たとき以来かもしれない
ただ笑って欲しいんだ
「たぬき、泣かないで
どんなことがあろうと、俺が君を必ず元の世界に戻してみせるよ」
『…私、ツナさんの優しい言葉聞きたくありません』
「…えっ」
『ツナさんは…私がここにいたら迷惑ですか?
私はあの月もあの星も同じ大空の下で見たいとそう思います…誰でもない、ツナさんと!
それじゃあ、ダメでしょうか
そう願うことは間違っているでしょうか』
真っ直ぐとした想いだった
裏の世界に揉まれて綱吉は忘れていた
彼女の為だと自分の想いから逃げて
“我儘”なんてものを忘れていた
ツナは衝動のままたぬきを抱きしめた
「なんにも間違ってない!
俺は逃げていたんた!
君に嫌われるのを恐れて…」
彼女の勇気を無駄にしちゃいけない
けど、ツナにも譲れないものがあった
「だから、君を必ず迎えに行くよ!
君に相応しい男になって」
『ツナさんはもう素敵な方ですッ』
「ううん…本当は自分で言わなきゃいけないのにたぬきに言わせてしまった
そんな男、たぬきが許しても俺が許さない!」
たぬきの目を真っ直ぐ見てツナは言う
「たぬきには、心につっかえてる人や物やことがあるだろう…?」
『…それは』
「俺はたぬきの全部が欲しいんだ
俺以外のことで悩んでほしくない
だから、元の世界へ帰って全てスッキリしておいで」
急にこの世界に来て誰にも何も言えなかった
元の世界にも大切なものがたくさんあるたぬきは気づいてた
でもツナの手を取るなら、もう振り返ってはいけないと思っていた
「たぬき、俺はもう逃げないよ
どこの誰がダメといようとドン・ボンゴレの名に懸けて世界から君を攫ってみせるから…それまで心して待ってて」
『ツナさんが迎えに来てくれるなら…私、いつまででも』
「たぬき、俺は
沢田綱吉はもこもこたぬきを愛しています
一目会ったそのときから…だから俺の横で笑ってくれますか」
『…はい』
ひざまずいて左手の薬指に 口付けを落とす
ああ、夢見たいだ
One is not born, but rather becomes, a woman.
You know you’re in love when you can’t fall asleep because reality is finally better than your dreams.
恋に落ちると眠れなくなるでしょう。だって、ようやく現実が夢より素敵になったんだから。
少女と少年はひとつになった