Love is …
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目を開けると、見知った天井が見えた
眩しい光が窓から入ってくる
時計に目をやるといつもよりだいぶ遅い時間だった
アンジェロさんはお店だろうか
ボーっとする頭がだんだんと目を覚ます
3階の窓から飛び降りるという恐ろしい光景で記憶は終わっている
ツナさんたちに別れの言葉を言えなかった
あんなことがあったけど少し残念に思った
アンジェロさんがマフィア関係者かもしれないことに驚いて
今までにないくらい濃い時間を過ごし落ち着かない
『……婚約』
無意識に吐いた言葉は、吐いた本人にも気づかれず消えていく
顔が赤くなっていくのが分かる
普通ならば拒絶する
初対面の人に…いやこちらは知っているのだ、一方的に
曖昧な記憶で知っているというのはおかしいだろか
現に昨日は全く気づかなかった
混乱していたから?
いや、違う
ほとんど知らない
この世界のことを
知識は捨てたほうがいい
それはたぬきの行動に、心に鎖をはめるから
たぬきは強く拳を握った
1つだけ捨ててはいけないこと
分かっていることで忘れてはいけないこと
”私はこの世界の者ではない”
いづれ帰る時が来る
そうでなくては困るのだ
どうしようもなく不安になってポケットからあるものを取り出した
それはたぬきといっしょにこちらに来たもの
たぬきをこちらの世界に呼んだもの
朝日に反射するそれは前に見た時よりもきれいだった
誰かが、たぬきに囁いた
[逃げないで、思うままに生きなさい
私のようにならないで]
しかし、たぬきの耳には届かない
たぬきはアンジェロのいる喫茶へと向かった