Love is …
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「あんなの誰がやるか」
山積みにされた書類にやる気が起こるはずもなく、ツナは街に来ていた
主を失った部屋を見て家庭教師が激怒しているのを思い浮かべながら、ツナは少し冷たい風が頬を撫でるのを感じた
専ら大変なのは、ツナの残した書類の処理と激怒した家庭教師を宥める忠犬なのだが
ツナにとってそんなことはお構いない
「(本当に、あの女は…)」
頭の中を支配する1人の女性
なぜこんなにも気にしているのか
いつもなら部下にやらせるはず
そんな疑問は今のツナにはなかった
この時にはもうなにかツナの中に生まれていたのかしれない
あの時のあの目が忘れられない
しかし、本人は全く以て無自覚
そんなことを知ってか知らずか家庭教師はツナになにも言ってないのかもれない
ドンッ
『っ!』
「!」
その時、丁度良く曲がり角で人とぶつかった
考えすぎていた
いつもではありえないことに思わず舌打ちした
むこうは勢い良くぶつかってしまったらしく、バランスを崩して体が傾いた
地面とぶつかるまえ、素早くツナは相手を抱きしめ助ける
ギュッ
「ごめん、大丈夫?」
『あっ//すいません///
だいじょうぶです
ありがとうございます//』
腕の中にすっぽりとはまるほどの小柄な女性だった
イタリア人の女性より幾分か小さい
そして、香水ではない柔らかくいい匂いがした
変態のおっさんのような事を考えてしまい慌てて頭を振る
女性は、少し照れたように離れながらお礼を言った
その時、顔を上げた
「あっ」
『?』
「見つけた!」
『??』
思わず声を漏らす
そんなツナに対し、女性は首を傾げている
当たり前だ
見知らぬ男性がいきなり人を指しながら声を上げるのだから
「……もこもこたぬき」
探してた人が今眼の前にいる
どれだけ探しても見つからなかった人が
そう思うだけでツナは震えた
『えっ…なん…で、名前…』
小さく発せられた言葉に女性…たぬきはぴくりと反応した
間違いない
この人が、オレが探していた人だと確信するツナ
「なんでだろうね?」
悪戯っ子のようにクスリと笑う
心の高鳴りをツナは感じた
トンッ
「みぃつけたぁ」
これからおこることを思い浮かべ、おもちゃを見つけた子供のように笑った
Fortune comes in by a merry gate.
笑う門には福来る。
少年はそれはもう楽しそうに笑う