『すいません
色々迷惑をかけてしまって…』


迷惑をかけているばかりの自分にうなだれた


「いいのですよ
言ったでしょう？
ここで働いてくれれば良いと
年老いた老人にはなかなか辛い仕事が多くてね」


笑いながら言う

優しく言う

心がすっと軽くなった気がした


『私、全然分かりません』

「はい」

『自分がなんで、どうしてあそこにいたのかも分かりません』

「はい」

『きっといっぱい迷惑かけます』

「はい」

『それでも、私をここにおいてくれますか』

「それはもう喜んで」

『あり…がとう
ありがとうございます』


震えた肩をアンジェロは優しく抱いた

まるで自分の孫のように


「はい、好きなだけ甘えてください」