アニバーサリー!4周年!!
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ツナはたぬきの祖母、もこもこ朝日の仏壇の前で手を合わせた
ツナの会いたい人というのはたぬきをトリップさせた原因であるもこもこ朝日だった
たぬきにとってもツナにとっても、2人を繋いだ祖母の存在は特別だった
『…ずっと考えてたんです
おばあちゃんはなんでお母さんとかじゃなくて私をツナさんの世界に連れて行ったんだろうって』
「…俺にはなんとなくわかる気がするよ」
『本当ですか?』
「そっくりだからさ
たぬきと朝日さんはとっても似てる…まあ勘なんだけどね」
『…ツナさんにそう言われるとなんか納得しちゃいそうです』
そういえば、小さい頃母親に笑顔がそっくりと言われたことを思い出した
「それでね、たぬき」
『はい』
「俺もさ4年すごく考えたんだけど、どんな綺麗でロマンチックな場所よりもここがいいと思ったんだ」
そう言うとツナは徐に内ポケットに手を入れ、たぬきに差し出した
「俺と結婚してください」
煌めく指輪が反射して、仏前の叔母の写真がより一層笑った気がした
『ツナさんならどんなことがあっても迎えに来てくれると…』
「うん」
『信じられませんでした…もしかしたらと不安になって…迎えに来てくれると縋っていただけなんです』
「うん」
恋の魔法の有効期限は3年程度…2人が出会ってもう4年
けれども、世界を越えたってツナはたぬきを迎えに来てくれた
だからちゃんと伝えると決めた
『それと同時に、いつお別れになっても後悔しないようにしたいと思いました』
いつか来るお別れなんて自分が全て払いのけてあげるのにとツナは思ったがたぬきの言葉を止めなかった
『だから…その…』
その言葉をたぬきから言ったことは数少なくて言葉が詰まった
『私、決めたんです!
ツナさんが迎えに来てくれたら…毎日ツナさんに伝えようって
ツナさん、私は今日も貴方を愛してます!』
後悔しないように毎日伝えたいとたぬきは願った
4年間伝えられなかった言葉を、今なら伝える人がいる
『不束者ですがよろしくお願いします!』
それがいつまでも続けばいいと思う
けれど、いつか…もしかしたら明日にでも泡のように消えてなくなってしまうかもしれない
4年前のあの淡い記憶が伝えるのことの大切さを教えてくれた
この恋の魔法が4年でついえてしまわないように、毎日また魔法をかけるんだとたぬきは決めた
「ずるいなぁ
君はいつも俺の言いたいことを先に言う」
ツナはとろけるように笑って困ったような口調で言う
「沢田綱吉はもこもこたぬきを愛しています」
毎日君を思い出して、毎日君に恋をする
それを死ぬ気で死ぬまで繰り返す
なんと甘美な響きだ
I like not only to be loved, but to be told that I am loved; the realm of silence is large enough beyond the grave.
愛されるだけでは物足りない。愛の言葉もかけてほしい。静寂の世界は、お墓の中で十分に味わえるのだから。
糖度高めのとっておきの言葉に少年は少女に一生かかっても勝てないと直感した