アニバーサリー!4周年!!
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たぬきがいたからボクは生きてここにいる
たぬきのそばにいることができる
それは間違いない事実
「ボク、もういやや
たぬきが突然居なくなるん
たぬきはもう2回も僕の前からいなくなってるんやから
だから、たぬきを守れるだけの力が欲しいんや」
次から次へと勝手に本心が出てくる
たぬきのことになるとボクの心は言うこと聞いてくれない
『…2度あることは3度あるって言いたいの?』
「たぬきなら無理するやろ?」
『3度目の正直かもしれないのに?』
「…それでも…たった4年じゃなくてもっとたぬきといっしょにいたいんや」
最低でも見つけてもらえなかった101年よりは長い間は
そうやって、信じてもない神に切なる祈りを捧げ続けてる
《グォオオオオオオ》
先程の虚が雄叫びを上げてこちらに向かってくる
やっぱり縛道の一では拘束力が弱かったみたいや
情けないことに一度の縛道で霊力は空っぽ
なんとかたぬきだけでも逃さな
その時たぬきの髪留めが光った
「『!!??』」
僕とたぬきの前に光の壁が出来たかと思ったら、虚の攻撃をそのまま反射して返してしまった
虚は一瞬で目の前からいなくなった
「たぬき…もしかしてソレ」
『うん、さっき喜助からもらったの』
…やっぱり美味しいとこは持ってくやん
あぁ…悔しい…悔しい…
『帰ったら喜助にお礼言わなきゃ!
ギン、帰ろ?』
「おん」
たぬきにバレんように奥歯をキリリと噛み締める
次は絶対ボクが守るから
次だけじゃない
これから先ずっとずっとずっと
たぬきを守るのはボクなんや
他の誰にも譲らない
『ギンの手、やっぱり冷たいねえ』
「たぬきがあっためてくれるから丁度ええやろ?」
ほらこんなことすら幸せなんや
このチョコレートみたいにすぐ溶けてしまいそうな幸せをボクはなにがなんでも守るんや
ボクとたぬきは愛の力で繋がってるんやから
いつもよりしっかりとたぬきの手を握って帰路に着いた