アニバーサリー!4周年!!
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『ギン、みーつけた!!』
目を開けると澄んだ青空と愛おしい人物の顔
あーぁ、こんな事でニヤけてしまう
「あかん、みつかって…って、どうしたんその荷物」
いつもより遅い登場かと思えば、両手いっぱいに荷物を抱えたたぬき
『鉄斎さんがおやつ用意してくれたの
いっしょに食べよ』
「またでてもしらんで、甘味禁止令」
『大丈夫、たいちょーは尸魂界で優秀な副隊長に見張られてるから』
そう言ってたぬきは持っていたチョコレートを美味しそうに頬張った
いまからおやつを食べようと言うてたのに
たぬきの相変わらずな姿に頬が緩む
ボクを笑顔にする魔法をたぬきはいくつも持ってる
『そうだ、ギン
喜助に何お願いしてたの?喜助が呼んでたよ?』
「んー、ナイショ」
そう答えるとたぬきは見るからに不機嫌になった
けど、駄目
たぬきには完成まで見せへんって決めてるから
『いいもん、喜助に聞くもん』
「それはズルや」
あの人がたぬきに頼まれて断ったところを見たことも聞いたこともない
『ズルじゃないもん』
「しゃーないなここだけの話やで」
こそっとたぬきに顔に口を近づける
たぬきは何の疑いもなくこちらに顔を寄せた
「隙ありや」
“チュッ”
いつも甘やかな唇のたぬき
今回はチョコレートの味
「なっ、たぬき
可愛いギンちゃんに免じて今回は見逃してくれへんかなぁ」
『…そっちこそズルじゃん』
「ズルやないよ」
『いつか絶対教えてくれる?』
「絶対教えるよ」
『しょうがないなぁ』
なんだかんだ許してくれるたぬきにまた口元が緩む
ほらそうやって…騙されても知らんで?
まあ、そんな奴ボクが近づけさせへんけど
「荷物持とぉか」
たぬきの持っていた荷物を奪う様に持つ
たぬきが否定する言葉を言う前に空いた手を握った
握った手は柔らかく暖かい
まだ自分の横にたぬきがいることが信じられない
『ありがとう』
そう言ってふにゃりと笑うたぬきはわかってない
ボクがどれだけたぬきを愛してるか
この100年の間でどれだけボクが拗らせたか
本当はどんな手段を使っても分からせたいんやけど
『ギン?
なんで笑ってるの??』
そうやってぽかんとしてるたぬきもかわいいからこのままでもええと思ってる
そう、どっちでもええんや
「ナイショ」
君が側にいるなら
どう転んでもいい
そう思ってる僕は
やっぱり悪い子や