羽衣さん、にゅうすぅぱぁすたぁと出会う
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「船長!!アレ…!!」
橋を壊し、海軍を引き離したハートの海賊団
そのまま逃げ切れると思ったが、先頭を走るシャチが前方にキッドと対峙するバーソロミュー・クマの姿を発見した
「なんで七武海がこんな所に!!」
「トラファルガー・ロー…」
「俺の名を知ってんのか…!!」
返事の代わりと言うように口から光線が放たれる
『ロー…ッ!』
「キャプテン!!」
たぬきの尻尾が素早く反応しローを近くの木の幹へと移動させた
ローも慣れたように体勢を立て直す
たぬきの8本の尻尾が姿を現し、キッド海賊団やジャンバールは動揺した
「本物だ…」
『ロー、5時の方角から援軍の海兵が来てる
…あと27番GRとか言う場所で大砲の音がしてる!まだ増えるかも…ッ!!』
「せっかちな野郎だッ…!!」
話している間も次々と攻撃をしてくるクマに、ハートの海賊団やキッド海賊団も反撃をするが致命傷は与えられない
「手当たり次第かコイツ!
…チッ、トラファルガー!てめぇ邪魔だぞ!!」
「消されたいのか
命令するなと言った筈だ」
こちらも相性が悪い、一触触発だ
ここにいる全員が、今大将とぶつかるのを望んでいない
だからと言って、ここでたぬきを鬼纏うのは得策じゃねぇ
人が多すぎるし、こんな所でこれ以上手の内を明かす訳にはいかない
さて、どうするか
キッド海賊団が応戦する中、1歩引いたところで次々とくる光線を避ける
「…グッ!!」
『大丈夫?』
飛んできたキラーをちょうどぶつかりそうな木の間にいたたぬきの尻尾が受け止めた
「……もふッ、八尾!!!」
『???、大丈夫?』
キラーがたぬきの尻尾のもふもふ感にいくら顔を染めようと仮面のせいでたぬきには何も伝わらない
キラーがもふもふ好きなんて自らの船長すら知らないだろう
「たぬき!」
「キラー、避けろッ!」
自分たちの船長の声に飛んできた光線をそれぞれ避ける
ロクな会話も出来ず、次に会うのは2年後以降となることをキラーはまだ思いもしなかった
『【二尾の鉄扇】』
たぬきはそのまま鉄扇を片手に攻撃を仕掛けるが、キンッという音と共に弾かれてしまう
『ッ!!、堅いッ』
「 たぬき、無理するな!」
向かってくる熊の右手に吹き飛ばされたが、すんでのところで鉄扇を間に入れ防いだ
「大丈夫か?」
『問題ない…けど、ロー…アイツ変な音がする…人間のものじゃないような』
「なに…?」
暴れるキッド海賊団を相手にするバーソロミュー・クマは、確かに七武海にしては攻撃がワンパターンすぎる気がした
「たぬき、どいてろ
確かめたいことがある」
キッドの攻撃により入った亀裂に寸分の狂いなく鬼哭を突き刺すと、大きな音とともに爆発した
しかし、倒したぞと喜んでいる一堂の背後にまた新たな影が現れた
ドン…ッ!!
「今度はなん…ッ!?」
先ほど倒したはずのバーソロミュークマがそこにはいた
「どうなってやがる!!」
光線の攻撃を避けるとハートの海賊団とキッド海賊団は別れた
次から次へと現れてキリがない
『…ロー?』
不自然に振り向き足を止めたロー
「いや、何でもない
船に急ぐぞ…ペンギン、電伝虫で連絡を取れ」
これから起こることも、それが世界を変える闘いだということも、ローが考えいることも…たぬきは分からなかった