白ひげのところに落ちてたら
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たどり着いた傘下の島が、丁度祭りだというので白ひげ海賊団は大いに楽しんでいた
酒だ酒だと船長が先陣切って楽しんでいる様子に、タヌキもナースたちを巻き船員たちの後を追い町へと繰り出していた
やんややんやと盛り上がる祭りに、祭り好きのタヌキのテンションも上がる
人間の素晴らしい発明だ…!!
マルコからもらったお小遣いを何に使うか迷う
「お、タヌキじゃねーか!」
『!!、あっ!』
急に話しかけられ、タヌキは射的の弾を大きく外した
『い、イゾウさん!?』
「射的かい?随分楽しんでるね」
『どうしてもほしくて…』
「あの一等がかい?」
景品の置き場の1番上に煌めく…あれはレインボーダイヤだろうか…こんなところで珍しい
七色に光り輝くダイヤ
その美しさから、このダイヤを渡してプロポーズすれば絶対に離れることはなく、ダイヤが手元にある限り、2人が離れることはないんだ!
…なんてサッチが言ってたような
タヌキもやっぱり女性だから美しく輝く宝石に興味があるのだろう
「にいちゃん、この嬢ちゃんが狙ってたのは三等のぬいぐるみだよ」
「三等…?」
一等右下にドンッと置かれた大きなクジラのぬいぐるみ
タヌキが狙っていたのは、一等のダイヤではなく、三等の大きなクジラのぬいぐるみだったのだ
つぶらな瞳でこちらをみてくるような顔つき、どこかモビーディックにも似た愛らしさがある
店主にバラされたタヌキは、イゾウに見つかりいい年して恥ずかしいと顔が羞恥で赤くなる
「あれが欲しいのかい?」
そうイゾウに問われ、タヌキはもう誤魔化せないとコクリと頷いた
「おっちゃん、俺も一回頼む」
「あいよ!500ベリーね!!
1回5発、1発目はもう仕込んであるから銃は好きなの選びな!」
「いや、2発でいい」
すっと目の前に置いてあった銃を両手でもつ
パンっと同時に放たれた弾は見事、一等も三等も落としてみせた
弘法筆を選ばずとはこのことだろうか
みごとな腕前にタヌキも店主のおやじも偶然みていた見物客も思わず拍手をした
『ぉお!』
「よかったな、嬢ちゃん!」
『はい!!』
先程拍手をしていた見物客も嬉しそうなタヌキに声をかけた
ダイヤに目もくれず、ぬいぐるみを受け取るタヌキ
一応一等も落としたんだが…どうやら余計なお節介だったようだ
それを見たイゾウはダイヤの受け取りを拒否した
「本当にいいのかい?
せっかく落としたのに」
「ぁあ…うちのお姫ぃさんはあっちの方が気に入っちまったらしい
あげる人がいなくなったレインボーダイヤなんて持ってても意味がないだろ?」
『あの、イゾウさん…』
「なんだい?」
『ありがとうございます!!』
恥ずかしそうにでも溢れるほど嬉しそうにギュッとクジラのぬいぐるみを抱きしめるタヌキに、イゾウもついそのかわいさを撫でた
イゾウの体格でも余るほどのクジラのぬいぐるみは、タヌキによってモビーJr(ジュニア)と名付けられ、次の日にはモビーJrに乗ってご機嫌そうに船内をふよふよと移動するタヌキがいた