白ひげのところに落ちてたら
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『ふぁぁああ』
船員たちの横で同じく釣り糸を垂らしているタヌキ
今日の仕事は釣りだ
春島が近いのか、暖かな気候でタヌキは眠たくてしょうがなかった
気候も良く、日当たりのいいところに干されているモビーJrも今日中には乾きそうだ
そこにエースとえろ本の取り合いをしていたサッチがタヌキに飛んできた
「危ねぇ!!!」
『うわっ』
ドボンっ
眠気に油断したいたタヌキが海に落ちた
「タヌキ!!」
エースが慌てるも能力者であるため助けにいけない
サッチが飛び込もうと服を脱ぐ
「タヌキ大丈夫か!
サッチ!早くしろ!!」
船の淵に手をつきサッチを急かす
サッチが飛び込む前、淵についたエースの腕がヒタリとナニカにふれた
「ッ!!」
『エースぅ』
エースの右腕にタヌキの濡れた右腕が絡む
「ひぃいいい!!タヌキ!?」
全身ずぶ濡れになったタヌキが甲板の外で浮いている
「「ッッッ!?」」
『くちゅん』
「おいおい、なにしてるだよい」
驚きのあまり声が出なかったエースとサッチに対し、マルコは少し戸惑う仕草を見せたもののタヌキにシャワーを浴びるよう指示を出した
タヌキは恨めしそうにエースたちを睨んでいたが、大人しくマルコの指示に従った
「あらキツネちゃん、お風呂?」
『!!!』
途中ナースのお姉さんたちに見つかってしまった
何故だか懇切丁寧にタヌキのことを洗ってくれるのだ
「やーん、すべすべー」
「こら、尻尾を動かさないの!」
ドライヤーまでしてくれて、満足気に尻尾に顔を埋めるナースさん
有り難いのだが、大変疲れる
毎回へとへとになって風呂から上がってくるタヌキにエースとサッチには能力者なのに風呂が好きな女の子として勘違いされていた
「だいたい聞くだろうよい」
「なっ!お前ら知ってたのか!?」
そうサッチが問えば頷く一同
「なんで言わなかったんだよ!」
「逆になんでお前ら聞かなかった」
考えてみれば尻尾を生やした女の子が現れれば、そりゃ、なんの悪魔の実か聞く
だいたいタヌキの話も聞かずこの船に置いてくれた白ひげという男が寛大すぎるのだ
尻尾を見ても動じない珍奇な人たちとタヌキは認識した
タヌキが生まれつきだと首を横に振り、本人としては悪魔の実を知らないのだから隠しているつもりは無いらしい
質問すればするほどマルコ達は違和感に気付く
どうやら彼女はこの世界の“常識”と言うのをあまり知らないらしい
タヌキの普通ではない悪魔の実でもない尻尾をみて、色々考えてしまいそれ以上問い詰めることはしなかった
ただタヌキが困らないようにと、目下マルコの下で勉強中だ
自分だけ知らなかった事実に焦るエースは慌てて風呂上がりのタヌキの元へ走っていった
『話すってなにを?』
「全部だ!タヌキの全部が知りたい!」
『うーん…話せば長くなるし
特に面白くもないよ?』
明るい話でもないし…積極的に話す事でもないとやってきたが
知りたいと言われれば世話になってる身で隠すのもな…ここまで良くしてもらってるし
と後ろめたくもなっていた
これを機に話すのかもいいかもしれない
エースは昼過ぎからビスタに仕事を頼まれているはずだ
タヌキは今夜の宴でエースに話すことを約束した