れー連理の枝
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結果的に言えば、雲雀は不完全燃焼に終わった
かと言って、引きずっているほど雲雀は暇ではない
もう病気も完治したし、卑怯な手で膝をつくことはもうないだろう
「委員長!もう退院して平気なんですか?」
「しつこいよ、草壁
僕がいいと言ったらいいんだよ」
風紀室で何事もなかったように書類を片している雲雀に草壁が驚きの声を上げる
その草壁も歯を抜かれボロボロになっていたのだから人のことは言えない
「しっ、しかしっッ!?たぬきさん!!痛いです!」
『くさかべ!キョーヤのじゃましちゃ、メッ!!』
急に誰かに叩かれたと思ったら、背後にはこれまたボロボロの仔犬…いや人の形をし並森中の制服に身を包んだたぬきがいた
結局、待てを覚えられなかったたぬきを雲雀は並森中学校へと連れて来ていた
「草壁、だいぶ気に入られてるみたいだね」
「嫌われてるの間違いですよ
いっつも委員長と話そうとすると邪魔しにきますし
まるでこれじゃあ委員長のかのじょ…あッ」
「なに、草壁?」
「いえっ、多言か過ぎました…すみません」
「まっ、あながち間違ってないかもね…たぬき」
あったかい…あったかいな
こころが…みたされていく
キョーヤ…
ありがとう
折れそうな私に寄り添って
キミは笑ってくれました
伸びる枝が合わさって
心がとっても暖かく
どんな願いも君の望みなら
私はもちろん叶えるけれど
すべてを叶え終わっても
キミのとなりには渡さない
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