れー連理の枝
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気づくと雲雀は閉ざされたコンクリート造りの部屋に閉じ込められていた
愛用の武器も気を失ったとき取られたらしく外に出れない
体は至る所から痛みの悲鳴を上げている
だが、そんなことは今の雲雀には気にならなかった
あの男は、奴は絶対に許さないと
本調子であれば、あんな男すぐにでも噛み殺していた
やり場のない怒りで床を殴ったが、痛みは感じなかった
通気口の僅かな隙間に、小さな黄色い鳥が留まり中へと入ってきて中の様子を伺っている
小鳥はぱたぱたとこちらに降りてくると、部屋の隅で寝かされていたたぬきにとまった
早く起きろと言わんばかりにチュンチュンと鳴く
雲雀もよろよろとたぬきに近づきハニー色の髪を撫でた
「またキミは“待て”が出来なかったみたいだね」
『………』
「まぁ、今回は僕も約束の時間に帰れなかったしね」
『………』
「ねぇたぬき
決まったよ、僕の最後の願い」
『………』
気を失い返事すらないのに有効かは疑問だが、雲雀は気にした風もなく話し続ける
「僕の願いは…たぬき、君が幸せになることだ」
その時一面の壁が破壊され、たぬきに止まっていた小鳥が外へと飛び立った
破壊された壁の向こうに並森生が2人立っていた
その黒髪の方にたぬきを預けると、処方された薬を奪うように取り、先ほどの骸の部屋へと乗り込んでいった
ただ雲雀は己の感情が赴くまま行動する
「…噛み殺す」