かーカルネヴァーネ
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『うわー!!』
それはそれは幻想的でたぬきはまるでおとぎ話の中に入ったようだと思った
急に何も言わずに連れ出されたと思ったら
連れてこられたのは地元で開催されるカルネヴァーネ…つまりはカーニバルだ
急に何も言わずに連れ出される時は、たぬきの知らないツナのとっておきの場所へ連れて行かれるんだとたぬきは知っていた
毎回毎回、予想を上回るところへ連れて行ってくれるのでたぬきはこの突発的なイベントが大好きだった
そして、毎回毎回予想を上回る喜びを見せてくれるたぬきにツナはご満悦だった
たぬきもツナも、ツナが用意していた仮面をつけ衣装も身につけ街の中へと紛れ込む
こうなると見つけるのは難しいだろう
彼の家庭教師、もしくは霧の守護者でも連れてこない限り
しかし、その可能性がないことをツナは確信していた
横で仮面の下からでもわかるほどわくわくしているたぬきに笑みを深めた
ヴェネツィアほどではないもののあちこちで開かれているイベントにたぬきの目線は定まらない
「ほら、夜は長いから…ゆっくり周ろう」
これでは人混みで逸れてしまうと、ツナはたぬきの手を握った
普段は照れてしまうたぬきもカルネヴァーネの雰囲気にのまれ気にしていないようだ
『ひゃっ!』
それどこか、急に現れた悪魔のような仮装に驚きツナの腕に抱きついてしまう始末だ
ツナの機嫌もさらに高まる
どれくらい周っただろうか、時間を忘れるほど楽しんでいた
「疲れた?」
『はい…少し』
「じゃあちょっと休憩しようか」
ツナに連れられ路地に入り、一気にひと気はなくなった
仮面を外し2人っきりになる
遠くから音楽が聞こえ、祭りの演出なのかイルミネーションが輝きシャボン玉のようなものも飛んでいる
まるで世界から切り離されたようだ
『あのありがとうございました…またお礼を』
「そんなお礼なんていいよ、俺がしたかったんだから」
『でも…』
「じゃあ」
ツナがひざまづきたぬきを誘った
「一曲、お願いできますか?お嬢様」
それはそれは幻想的でたぬきはまるでおとぎ話の中に入ったようだった
だから、たぬきはさっきまでの疲れを忘れツナの手を取り夢のような時間を楽しむのだった
まるで、舞踏会来たシンデレラみたい
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