わー渡る世界で
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「わりぃ!こいつ、借りてく!!」
ナース達と楽しく飲んでいたたぬきがエースに拐われた
不満げだがいつものことだとクスクスと笑って見送ってくれるナース
メインから少し離れたところにたぬきを連れてきたエース
昼間のうちに乾いたばかりのモビーJrにぼふりと腰を下ろすとたぬきは少し沈み込んだ
そわそわしたエースを目敏く見つけたマルコやサッチ、イゾウにハルタなどが聞き手に加わる
「エースと約束したんだって?」
「独り占めはよくないね、エース」
みんな片手には酒
快諾したように見えたたぬきに安心して、酒の肴に聞くつもりがみて取れる
酒を煽りながら白ひげまでこっそり聞き耳を立てていることにたぬきも息子たちも気づいていない
まっ後で1人1人聞かれるよりはいいかとたぬきは話し始めた
『何処から話そうか…』
「初めからに決まってるだろ!」
『初めから…それじゃぁ』
むかしむかしあるところになんの力も持たないか弱い妖怪の女がおりました…
たぬきが話し始めれば、みな酒を飲むのを忘れて聞き入った
千年分、長い話だったがエースは一度もたぬきから目を話すことはなかった
『…そして目がさめると立派なヒゲを蓄えた大きなオヤジさんの手の中にいて素敵な人たちと出逢いました』
話を終えると1番前で聞いていたエースがたぬきに抱きついた
「たぬき!!」
『うわっ!エース?』
「お前…もう大丈夫だからなッ!!
もう俺たちがいる!家族だから!!」
『…はい、私みなさんと出会えて良かったです
落ちたところが親父さんのところで本当に良かった
エースたちにも会えて良かった』
「エースじゃねぇだろ」
『えっ?』
「お兄ちゃんって呼べよ、たぬき!!」
『!!』
エースの言葉に周りにいた“お兄ちゃん”たちも頷き笑っていた
『…ふふっ、それを言うならエースがお姉ちゃんって呼ばなきゃ』
「……は?」
『だって、エース私より年下でしょ?
私24だもん』
「っはぁあああああ!!??」
これには全員驚いた
大きな瞳をこれでもかと見開いてギョッとしたハルタに、マルコが手に持っていたグラスが手から滑り落ちた
『これからもよろしねエース』
「おう…姉ちゃん」
まだまだ末っ子は抜け出せそうにない
「ぐららら、娘が出来たか…こりゃめでてーな」
こうして、白ひげ海賊団からペットはいなくなり、新しい家族が増えた
羽衣さん、渡る世界で白ひげの所に落ちていたら甘えん坊に育ちました
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