ぬーぬらりぬらりと
change name
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
やだなぁ…もう悪いことしたくないなぁ…
それが私の口癖だった
目が覚めたとき気づけば“羽衣狐”となっていた
転生する度に増える尻尾は8本に増えた
あがらいたい運命ももう諦めた
こんなにも永く生きてわかった事だ
辛いことばかりじゃなかった
楽しいこともあった
頼れる仲間もできた
もちろんみんな悪役だけれど
嫌なことだって出来るだけ避けた
生き肝なんで一口も食べなかった
でも、偏食だなんだとみんな永遠にもってくるんだもん!
あれは本当やめてほしかったわ
おはぎの方が何倍も
『うめぇ!!』
やっぱり日頃のストレス半端ないから
ストレス半端ねぇ!
こうやって、こっそり抜け出して甘味を食べるのが好きだ
しょうけらとかに怒られてもこればっかりはやめられない
ここまでくると、こっちも手馴れてきて変装もバッチリ!
木を隠すなら森
妖怪が隠れるのなら妖怪の中
こうして妖怪があふれる街に一妖怪として隠れているのである
尻尾も耳も隠してそれっぽい服着て、完璧!
…なんて思ってたら、この前あの陰陽師にバレた
あれ、キツネちゃん?なんて声をかけられた時は肝が冷えた
弱みを握られた!と思ったがその後は特になく、たまに月見に誘われるくらいだ
逆に怖いけど…あの団子がうまいんだ!
もう誰にも見つからないぞ!
あー甘味を片手にふらふらしてる時が1番幸せ!!
だってだれも私の正体に気づかなっ…!!
視界の真ん中を通り過ぎていった人物に思わず目を見張る
げっ、ぬらりひょん!!
正真正銘ぬらりひょん
ガン見するわけにもいかず、でも死ぬほど気になるからチラチラ見てたら…あれ?今目が…
「のぅ、今ワシと目が合わんかったか?」
『!!!』
ヤベェ気づかれた
いやいや、目なんか合ってませんよ
と今更ながら明後日の方向を見てごまかす
「ほぅ…面白い女子じゃ
決めた、ワシはお前を落としてみせる」
その言葉に、バッとぬらりひょんのほうを見てします
そんなゲームみたいに言われても困るんですけど!!
「やっぱりワシのこと見えてあったの」
にやりと笑うぬらりひょん…
やられた!!
くそ!卑怯な奴め!!
この羽衣狐が…不覚ッ
自分勝手なぬらりひょんにイライラもマックス
ただでさえ日頃から溜まっているのに
だから油断しきっている奴の顔に一発かましてしまった
「〜〜〜ッ」
未だ唖然と悶えている隙に、羽衣狐の総力を挙げて大急ぎでその場を去った
…大丈夫だよね
あんな一瞬のこと、天下のぬらりひょん様が気にするわけないもんね
顔も覚えてないよね…
大丈夫大丈夫
しょうけらに怒られないうちにかーえろ
(そっ、総大将!?どうしたんですか、その顔!!)
(ぁあ烏天狗、より色男になったろう
この京を牛耳る羽衣狐を倒すのともう一つやることができたわい)
1/1ページ