のーノットフィクション
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もう疲れたの
あなたを想うことに
でも、やめられないの
あなたを想うことを
恋しく想うことに疲れたから、少し眠りたいの
もしかしたら夢であなたに出会えるかもしれないし
夢に見れなくても
その間は
この疲れ果てるほどの恋しさを忘れていられるもの
安心院さんの憎い演出で“リセット”された私はふわふわと何もない空間を漂っていた
何にもない、何色かも分からない空間を
ずーと…
ずーと…
………
……
…
…ぇ
…ねぇ…
「ねぇてば!!」
『…えっ!』
急な呼びかけに振り向くと、目の前には出会った頃の禊くんが立っていた
出会ったころの公園で
出会ったころの空だ
『僕、球磨川禊!…君の名前はなんていうの?』
『………えっ』
急に現れた禊くんはにこにことこちらに問いかける
私は都合のいい夢でも見ているだろうか
「『僕、球磨川禊!…君の名前はなんていうの?』」
『…もこもこたぬき』
「『うん!たぬきちゃん!!』」
知ってる彼のはずなのに、全く知らない人にあったみたいだ
『えっと球磨川くん?』
「『みそぎでいいよ』」
『…禊くん』
禊くんがさらに近づき握手しようと手を出した
どうしていいかわからない
戸惑っていると禊くんは私の右手を取って無理矢理握手した
『っ〜〜、痛いよ禊くん』
「『よろしくね!たぬきちゃん!!』」
『…よろしく…って?』
「『お友達になってってこと!!』」
おかしい…この禊くんはおかしい
だって、もうこの年でカッコつけているなんて
でも、握られた手の痛さが夢なんかじゃないと訴える
私は安心院さんに…もしかして安心院さんの言っていたリセットって
でも一体何のために
でも…こんなことできるの…ッ!
『…禊くん…?』
「『なぁに?たぬきちゃん』」
『本当の本当に禊くん?“嘘”じゃないの?』
「『そうだよ』」
『でも…だって…』
「『たぬきちゃんは…たぬきちゃんはずーーーっと僕のそばに居てくれるんだよね?』」
ぎゅっと抱きついてきた禊くんに少しの恐怖を覚えながら、変わらない禊くんの匂いに涙がでてきた
もう少しだけこの居心地のいい夢を見させて
『!、もちろん!!
私は禊くんが笑ってくれるなら、いつだってどこでだって私はなんでもしちゃうよ!!』
「…うさぎのぬいぐるみまた作ってよ…今度は壊れないようにするからさ」
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