るー留守番
change name
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
晴れたシカゴの空に叫び声が響いた
「いぃぃぃぃやぁぁぁぁぁだぁぁぁあ」
倉庫にあるものは全て解体され、ぶつける物がなくなり、床に這い蹲り駄々をこねる
…本当この人いくつだよ
『シャフト…本当に大丈夫?』
「タヌキ、早く行って
列車に間に合わなくなる」
こんなにも暴れているのには訳がある
タヌキが実家に帰る
実家といっても、彼女が世話になったというNYのカモッラだが…
そんなこと言ったらグラハムさんや俺が大変な…そりゃ大変なことになる…主に俺が
都合上、実家と彼女とは口裏を合わせているが…
グラハムさんが、ここまで暴れるのはラッドの兄貴かタヌキのことだけだ
大丈夫なのは言葉だけで未だに何人も犠牲になってるのは誰だってわかる
…けど、強行突破しか俺たちにはできない
そんな俺たちを見かねてタヌキが駄々をこねるグラハムさんに近づきしゃがみこみ視線を合わせる…本当この人いくつだよ
『グラハム…上手にお留守番出来たらご褒美あげるから』
「本当か!」
『うん!なにがいいか、戻るまでに考えておいてね』
あぁ、ご褒美で釣った
あまり良くない教育だと思いつつ、この状況ではタヌキを頼るしかない
「ぁあ楽しい楽しい話だ!タヌキが俺のためにご褒美をくれるという!!これはあれか!あんなことやこんなことまでしてもいいよということか!!
素晴らしい!素晴らしい話だ!!ヤベッ…興奮してきた!!!」
ガンガンと鉄の柱に頭を打ち付けだしたグラハムさん
いや…実はグラハムさんには1番効果的だったのかもしれない
グラハムさんという暴走車を止められる唯一ブレーキ、タヌキの帰還を誰よりも願っているのは俺だ
こちらに笑顔で目配せしてくれているのは天使か
「じゃあ、グラハム行ってくるね」
あぁ行ってらっしゃい…タヌキ
早く帰ってきてね、俺のために
「待てタヌキ!!」
『???』
「忘れ物だ」
chu…
留守番
…羨ましいなんて、1インチも思ってない
1/1ページ