てー手紙
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窓から見える景色は霧が濃い
雨も降り始めた
雨の日はどうにも悲しい
彼女との別れも雨の日だったな
彼女は今どうしているだろうか
強まる雨にたまらず私はペンをとった
〜
〜〜
タヌキへ
私の乗った船はどんどん君から離れているよ
こっちはもう岸が見えなくなって深い霧に包まれた
タヌキ、君を隠すかのように
海からの潮風で私の涙は乾いてしまったよ
2人でよく行ったあの海辺もこの霧に包まれてうまく思い出せないや
ねぇ、タヌキ
結局、私は君に何も言えなかった
そんな私を君は許してくれるだろうか
君が私の想いをわかっていると甘えていたんだ
それに伝えてしまったら、タヌキ、君から離れられなくなることをわかっていたから
もう君に会えることはないんだ
そうだ、タヌキ
君の忘れたふりをしよう
そうすれば、こんな苦しい想いをしなくてもすむんだから
早く次の春が来て欲しい
そうすれば君がいた時を冬だと思ってこれは新しい生活に希望にせ馳せることができるかもしれない
叶わない想いだとわかっているよ
私は君を忘れることなどできはしないのだから
いつまでも君を想っているよ
タヌキ、私は君を愛し…
〜〜
〜
フェルメート?
ぁあ、チェスどうした
お昼になってもこないから…ご飯食べないの?
もうそんな時間か、今行くよ
フェルメート?それは?
ないでもないよ
捨てちゃっていいの?
あぁ、いらないものだからね
君へ
これから先の私の人生は君を捨てるエピローグだ
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