さー再挑戦
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これはもこもこたぬき、二度目の人生をかけた再挑戦だ!
『よっ夜一さん!』
するりと部屋の中に入ってきた夜一さんに声をかける
「おぉ、たぬきではないか!
どうした、今日はあの小僧と一緒ではないのか?」
『今、ギンは喜助と修行中で』
ギンの力がないのは、私が助けた時力が足りずギンの力を借りたからで時間が経てばおのずと回復するものだ
姿が変わってるのは、多分喜助のせいなのだけど…
わたしの力の回復も喜助がなんとかしようとこっそり研究室にこもっていることも実は知っている
まぁ、この話は今回と関係ないので省略する
興味をなくしたのかぺろぺろと自身を毛づくろいし始めた夜一さん
ギンと喜助がいない今がチャンスなのだ
『実は折り入ってご相談が…』
「なんじゃ、たぬきがわしにとは珍しいのぉ」
『今回は喜助じゃ無理だから』
いつも相談事は喜助にしていたし、喜助自身もたぬきの不安ごとを事あるごとに気にしていたため不思議がられる
『夜一さん!!!』
らしくないほどの大きな声と思い詰めた顔に、夜一さんも真剣な顔になった
『どっ、どうしたら…その、夜一さんや織姫さんみたいにっ、大きく!なれるのでしょうかっ!!』
羞恥で今にも泣き出しそうな顔で言うもんだから、一瞬夜一は理解が出来ず目を溢れんばかりに見開いた
そして、たぬきの胸元に目をやり
「っハハハハハハ!!」
ハジけた
『っ笑い事じゃないです!』
「たぬき、お主そんなこと気にしておったのか!!そりゃ、喜助や小僧には言えぬ相談か!っぶ、アハハハハハ!!」
転がりながら全身で笑う夜一に、たぬきは声を荒げた
『夜一さん!こっちは真剣に話しているんですよ!』
「…そう言われてもなぁ、お前が復活した時に成長した姿を見たが…」
そう言ってまた胸元を見られる
「諦めろ」
『!!!!』
そう言われても諦められないものは諦められない
身体が戻ったということに悲観ばっかりしていられない
ピンチはチャンス!!!
もっともっと魅力的な女性になるんだ!!
なんて思い立ったが吉日
意気込んで織姫さんのところに行ったが、思うような回答を得られず結局お菓子をもらって帰っきたばかりだった
そこに珍しく夜一さんがいたから、相談したと言うのにこの有様だ
「何してるん?」
『ぎっギン!?』
びっくりした
こんな時に、ちょうど良くギンが喜助との稽古から帰ってくるなんて!
でも、ギンに今回の件がバレるわけには!
『きっ、喜助は!?』
「あの人なら、また研究室にこもっとるよ
なんや、怪しいこと企んでんの?」
たぬきの慌てようにギンの視線も鋭くなる
「おー!いいところにきたな!
小僧、たぬきが胸が大きくなるか悩んでおる
わしにはわからんから、お主が教えてやってくれぬか」
「えっ」
『夜一さん!!』
直球すぎます!!
アハハと笑い声はそのままに夜一さんは去っていった
アワアワとしたたぬきと、ぽかんとしたギンが取り残された
「そんなこと思ってたん?」
『…そんなことじゃないもん』
死活問題だもん
プイと外を向くと、ギンはくしゃりと笑い
だいたいたぬきのだって別にないわけでもない
ギンの手にこぼれ落ちるくらいはないにしても、ちょうど形良く収まるくらいだ
ギンの手だって他の人より大きいのだから…
なにぶん、たぬきの周りが大きすぎるのだ
「たぬきは頑張らんでええやん」
『なんで?』
「だってそれ、僕の役目やもん」
『っ!!』
そこからは照れて何も言えなくなった
「前は育ててやれんかったもんなー
今度はゆっくり育てていこうな
だからたぬきはそのままでええよ」
ギンの一言でたぬきの再挑戦は終わりを迎えた
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