空島あたり
この世界の人間は、とんでもなく頑健だ。アマヤは、改めてそう痛感していた。
炎で肉を削がれ、骨折用の添木を当てているはずの自分の体は、たった一晩のうちに痛みを鈍らせ、まるで当たり前のように動くようになっている。正確には、動いてしまうのだ。あるいは、アドレナリンの過剰分泌によるものかもしれない。
エネルの襲撃のとき、アマヤはまだ船室で横になっていた。けれど、突然の衝撃音と空気の焦げるような臭いに目を覚まし、すぐに負傷者の確認に走った。
サンジとウソップの倒れた姿を見て、アマヤは自分がこの船を守らなければいけないと即座に判断した。
戦えないと思い込んでいたはずの体が、無理矢理にでも立ち上がり、動くことを選んだ。火照る脇腹を庇いながら、それでも匕首を手に取り、気配を殺して甲板へと出る。
その後、玉の神官との戦いに加わったときには、もはや痛みを数えている余裕すらなかった。敵の攻撃を紙一重でかわし、タイミングを見計らって隠し針を放ち、ロープの陰から足払いを仕掛け、最後にはその体を力の限り蹴り飛ばして、どうにか撃退に成功した。
それから、空の騎士は離脱し、代わってコニスたちが駆けつけてくれた。事態はめまぐるしく変わっていったが、アマヤのナミと船を守ると決めた意思は揺らがない。
「──しかし、さてこれからどうしましょう。みなさんがご一緒ならスカイピアの果てへご案内するつもりだったのですが」
頭をかきながらそう言ったのは、パガヤだった。戦闘によって島に立ち上る煙と、ところどころ壊れかけた船を見渡している。
「……んん、とにかく船は約束した海岸へつけなきゃ。無事だとは思うのよね」
ナミがウェイバーの試運転を終え、船に帰ってきた。彼女は軽やかに甲板へ降り立ちながら、額に手を当てて陽を遮ると、船首の方を見やった。
「あの4人が揃ってれば敵もないわよ」
「”4人組”なんて島にいないよ」
振り返ると、そこにはコニスたちが連れてきた小さな少女が立っていた。まだ幼いのに、どこか達観したような雰囲気を纏い、目だけが鋭く進行方向を見据えていた。
「多くても2人組……、4人で動いてる奴らがいたらわかるもん、あたい!」
「確かに、あの4人が最後まで団体行動できるとは思えないかも」
「”心綱”……、神や神官が使えるってやつね」
アイサの声には、わずかな棘があった。人の気配を感じ取れるというその力を、幼い彼女も身につけているらしい。けれどそれは、喜びではない。むしろ、聞こえてしまうことが、煩わしくて、恐ろしくてならないといった風だった。
「でも、そこのお姉さんみたいに静かな人なら……、わかんない、いるのに、聞こえないみたい」
その言葉に、数人の視線が同時に動いた。アマヤはきょろきょろと左右を見まわし、それが自分のことだと、ようやく気づく。
「僕が、静か?」
「まあ、あんまりおしゃべりな方じゃないわよ、普段」
ナミが微笑ましく補足するが、アイサは首を振った。
「そうじゃなくて、”声”が途切れ途切れっていうか……聞こえなくなる瞬間がある。変なの、こんなの初めて」
「……アイサちゃん」
アマヤの口から自然に名前が出た瞬間、少女の目が大きく見開かれる。まだ名乗ってもいないのに名前を言い当てられたことに驚いたのだろう。
「僕が、対抗策として考えてたこと、形にしたいんだ」
アマヤの声には、柔らかさと同時に確かな熱が混じっていた。シュラとの戦いで、彼は明確に敗北を味わった。心綱によって動きを読まれ、攻撃を先回りされ、防戦一方で追い詰められたあの戦いは、彼のなかに深く爪痕を残している。
だからこそ彼は、心綱が後天的にも習得できる技術なら、それに抗う術もきっとあるはずだと考える。そして、それはきっと、アマヤにとって得意な分野であるはずだった。幼いころから、いやさ、前世から、息を殺し、気配を消し、その代わりに周囲の人の動きを注意深く観察する、というのは呼吸のように自然な動作なのだ。望んで手に入れたものでもないが、存在感を薄める術には自信がある。
「少しの間、付き合ってくれるかな」
そう言ってアマヤが一歩踏み出す。その中性的で整った顔立ちがアイサの目前まで近づいた。少女はふいを突かれてその花のかんばせに目を見張り、どぎまぎしながら後ずさるのだった。
***
大蛇の騒動が終わってみれば、森はいやに静かになった。
船室の薄暗がりで、アマヤは慣れた手つきで包帯を巻き替える。手当てを終え、薬草の香りがほんのり漂う中、ようやく一息ついたそのとき、外から無視できないほどの轟音と衝撃が伝わってくる。
どうやらメリー号のすぐ隣、ほぼ直撃に近い場所に、光の柱のような雷が落ちたらしい。その直後、甲板に駆け上がったコニスが顔面蒼白で事情をアマヤへ伝え、そのまま慌ててエンジェル島へ向かって走っていった。
事態はまた一つ、動いたらしい。ということは、あの二人にも活躍してもらわなくてはいけないだろう。ひどい怪我で意識を失っている仲間に無理をさせたくはないが、それはそれとしてナミの救出も急務である。
「サンジくん~! ウソップくん~!!」
アマヤは二人の体をゆさゆさと揺さぶる。けれど反応はない。
「どうしよう、一旦逆さまにしてみようかな……!」
思い切った発想に至ったアマヤは、サンジの足首を両手で掴み、よいしょと持ち上げてみる。ところが精一杯腕を伸ばしても、サンジの頭が床から完全には離れない。自分の足がふらつくほど体を反らせても、わずか数センチが届かないのだ。
アマヤはじわじわとした内心のもやを抱える。身長が低いこと自体に強いコンプレックスはない。自分のこの見た目、柔らかく、女性的で、油断されやすい雰囲気があるからこそ取れる戦略もあるし、それを活かしてきたという自負もある。とはいえ腹が立つものは立つのである。
「ほらっ、起きて! ナミさんとロビンさんが大変っ!」
そう言いながら、アマヤはためらいなく濡れた布を手に取り、サンジの顔にぴしゃりと打ちつけた。水気の冷たさが鋭く肌を叩き、まぶたの奥にまで刺激が突き刺さったことだろう。
「──ッ!! あ!?」
「最初からこの言葉を使えばよかったのか」
「ナミさんとロビンちゃんがなんだってッ!?」
跳ね起きるサンジの動きは、つい先ほどまで気絶していたとは思えない勢いだった。やや呆れ気味に呟いて、アマヤは白けた目でサンジを見つめた。
「サンジくんはとりあえず外見て現状確認してきて。僕のき──じゃなくて、予想が正しければそろそろ、船が動くよ」
「船ェ? メリーは停泊してるみてェだが」
「メリーじゃなくて。僕はなんとかウソップくんを起こすから」
混乱しながらも、サンジはまだふらつく足取りで甲板へ向かった。アマヤはそれを見送りつつ、次のターゲットへと視線を移す。全身傷だらけの彼にこれ以上無理をさせたくはなかったが、悠長に眠らせておける状況ではない。アマヤは彼の頬に手を添えると、覚悟を決めたように軽く数度叩いた。
「な”……な”んだよ……ん!? おれは」
不満げに覚醒したウソップだったが、目の前には不安げなアマヤの顔があったため、すぐさま怒りを収める。これが日頃の行いの成果である。
間髪を入れず、階段の上から荒々しい足音が響いた。サンジが真っ青になって、滑るように船室へ駆け戻ってくる。
「おい!! ウソップ起きたか!!? 急いで準備させろアマヤ!!」
その声に返事をする暇もなく、アマヤは無言で手近な棚からシャツとリュックサックを引っ掴み、サンジの胸元に投げつけた。一方、ウソップの方には甲斐甲斐しく服を着せてやる。片手をそっと支えて袖を通し、脇腹の包帯がずれないように気を配る。
「あとこれね。気休めかもだけど」
今度は台所からかき集めてきたゴム手袋を取り出して配った。絶縁体で雷を防ぐ目的の簡易装備だ。
「おい……じゅ、準備って」
「ナミさんを助けるんだ!!」
「助け……、はっ!! そうだ思い出したゴッド!! ゴッドが現れたんだ!!」
「もう居ねェよとっくに!! 畜生おれ達がフガイねェからさらわれたんだ!! ナミさんはかわいいからな!!」
「さらわれたって……え? どこにだ!?」
目を白黒させていたウソップだったが、仲間の危機とあっては、さすがに意識も覚醒せざるを得なかった。三人は急ぎ足で甲板へ飛び出し、森の匂いが濃くなった空気の中へまろび出る。
鬱蒼と茂る森の中央から、轟音と共に、まるで山のように巨大な船がせり上がってきている。濃密な霧と木々の間を押しのけるようにして姿を現したその船は、ただの艦ではない。まるで天を突く要塞のような姿だ。
ウソップが口をあんぐりと開け、声も出せずに立ち尽くす。アマヤもまた、その規模と威圧感に言葉を失った。肉眼で見たのは、彼にとってももちろん初めてだった。
「一瞬だが確かに見た。ナミさんがあの船に乗ってる!! アレが何だろうがそんな事は関係ねェ!!」
サンジの声が風を裂く。その激しさに、ウソップは思わず息を呑んだ。
「とにかくナミさんはTシャツを脱いでた!!」
「最低」
即座に冷静な声が響く。次の瞬間、アマヤの足が軽やかにサンジの尻を蹴り上げた。音は控えめだが、一切の手加減はない。
かくして3人はウソップの発明品を使い、空飛ぶ船にナミを助けに行くことになったのだった。
炎で肉を削がれ、骨折用の添木を当てているはずの自分の体は、たった一晩のうちに痛みを鈍らせ、まるで当たり前のように動くようになっている。正確には、動いてしまうのだ。あるいは、アドレナリンの過剰分泌によるものかもしれない。
エネルの襲撃のとき、アマヤはまだ船室で横になっていた。けれど、突然の衝撃音と空気の焦げるような臭いに目を覚まし、すぐに負傷者の確認に走った。
サンジとウソップの倒れた姿を見て、アマヤは自分がこの船を守らなければいけないと即座に判断した。
戦えないと思い込んでいたはずの体が、無理矢理にでも立ち上がり、動くことを選んだ。火照る脇腹を庇いながら、それでも匕首を手に取り、気配を殺して甲板へと出る。
その後、玉の神官との戦いに加わったときには、もはや痛みを数えている余裕すらなかった。敵の攻撃を紙一重でかわし、タイミングを見計らって隠し針を放ち、ロープの陰から足払いを仕掛け、最後にはその体を力の限り蹴り飛ばして、どうにか撃退に成功した。
それから、空の騎士は離脱し、代わってコニスたちが駆けつけてくれた。事態はめまぐるしく変わっていったが、アマヤのナミと船を守ると決めた意思は揺らがない。
「──しかし、さてこれからどうしましょう。みなさんがご一緒ならスカイピアの果てへご案内するつもりだったのですが」
頭をかきながらそう言ったのは、パガヤだった。戦闘によって島に立ち上る煙と、ところどころ壊れかけた船を見渡している。
「……んん、とにかく船は約束した海岸へつけなきゃ。無事だとは思うのよね」
ナミがウェイバーの試運転を終え、船に帰ってきた。彼女は軽やかに甲板へ降り立ちながら、額に手を当てて陽を遮ると、船首の方を見やった。
「あの4人が揃ってれば敵もないわよ」
「”4人組”なんて島にいないよ」
振り返ると、そこにはコニスたちが連れてきた小さな少女が立っていた。まだ幼いのに、どこか達観したような雰囲気を纏い、目だけが鋭く進行方向を見据えていた。
「多くても2人組……、4人で動いてる奴らがいたらわかるもん、あたい!」
「確かに、あの4人が最後まで団体行動できるとは思えないかも」
「”心綱”……、神や神官が使えるってやつね」
アイサの声には、わずかな棘があった。人の気配を感じ取れるというその力を、幼い彼女も身につけているらしい。けれどそれは、喜びではない。むしろ、聞こえてしまうことが、煩わしくて、恐ろしくてならないといった風だった。
「でも、そこのお姉さんみたいに静かな人なら……、わかんない、いるのに、聞こえないみたい」
その言葉に、数人の視線が同時に動いた。アマヤはきょろきょろと左右を見まわし、それが自分のことだと、ようやく気づく。
「僕が、静か?」
「まあ、あんまりおしゃべりな方じゃないわよ、普段」
ナミが微笑ましく補足するが、アイサは首を振った。
「そうじゃなくて、”声”が途切れ途切れっていうか……聞こえなくなる瞬間がある。変なの、こんなの初めて」
「……アイサちゃん」
アマヤの口から自然に名前が出た瞬間、少女の目が大きく見開かれる。まだ名乗ってもいないのに名前を言い当てられたことに驚いたのだろう。
「僕が、対抗策として考えてたこと、形にしたいんだ」
アマヤの声には、柔らかさと同時に確かな熱が混じっていた。シュラとの戦いで、彼は明確に敗北を味わった。心綱によって動きを読まれ、攻撃を先回りされ、防戦一方で追い詰められたあの戦いは、彼のなかに深く爪痕を残している。
だからこそ彼は、心綱が後天的にも習得できる技術なら、それに抗う術もきっとあるはずだと考える。そして、それはきっと、アマヤにとって得意な分野であるはずだった。幼いころから、いやさ、前世から、息を殺し、気配を消し、その代わりに周囲の人の動きを注意深く観察する、というのは呼吸のように自然な動作なのだ。望んで手に入れたものでもないが、存在感を薄める術には自信がある。
「少しの間、付き合ってくれるかな」
そう言ってアマヤが一歩踏み出す。その中性的で整った顔立ちがアイサの目前まで近づいた。少女はふいを突かれてその花のかんばせに目を見張り、どぎまぎしながら後ずさるのだった。
***
大蛇の騒動が終わってみれば、森はいやに静かになった。
船室の薄暗がりで、アマヤは慣れた手つきで包帯を巻き替える。手当てを終え、薬草の香りがほんのり漂う中、ようやく一息ついたそのとき、外から無視できないほどの轟音と衝撃が伝わってくる。
どうやらメリー号のすぐ隣、ほぼ直撃に近い場所に、光の柱のような雷が落ちたらしい。その直後、甲板に駆け上がったコニスが顔面蒼白で事情をアマヤへ伝え、そのまま慌ててエンジェル島へ向かって走っていった。
事態はまた一つ、動いたらしい。ということは、あの二人にも活躍してもらわなくてはいけないだろう。ひどい怪我で意識を失っている仲間に無理をさせたくはないが、それはそれとしてナミの救出も急務である。
「サンジくん~! ウソップくん~!!」
アマヤは二人の体をゆさゆさと揺さぶる。けれど反応はない。
「どうしよう、一旦逆さまにしてみようかな……!」
思い切った発想に至ったアマヤは、サンジの足首を両手で掴み、よいしょと持ち上げてみる。ところが精一杯腕を伸ばしても、サンジの頭が床から完全には離れない。自分の足がふらつくほど体を反らせても、わずか数センチが届かないのだ。
アマヤはじわじわとした内心のもやを抱える。身長が低いこと自体に強いコンプレックスはない。自分のこの見た目、柔らかく、女性的で、油断されやすい雰囲気があるからこそ取れる戦略もあるし、それを活かしてきたという自負もある。とはいえ腹が立つものは立つのである。
「ほらっ、起きて! ナミさんとロビンさんが大変っ!」
そう言いながら、アマヤはためらいなく濡れた布を手に取り、サンジの顔にぴしゃりと打ちつけた。水気の冷たさが鋭く肌を叩き、まぶたの奥にまで刺激が突き刺さったことだろう。
「──ッ!! あ!?」
「最初からこの言葉を使えばよかったのか」
「ナミさんとロビンちゃんがなんだってッ!?」
跳ね起きるサンジの動きは、つい先ほどまで気絶していたとは思えない勢いだった。やや呆れ気味に呟いて、アマヤは白けた目でサンジを見つめた。
「サンジくんはとりあえず外見て現状確認してきて。僕のき──じゃなくて、予想が正しければそろそろ、船が動くよ」
「船ェ? メリーは停泊してるみてェだが」
「メリーじゃなくて。僕はなんとかウソップくんを起こすから」
混乱しながらも、サンジはまだふらつく足取りで甲板へ向かった。アマヤはそれを見送りつつ、次のターゲットへと視線を移す。全身傷だらけの彼にこれ以上無理をさせたくはなかったが、悠長に眠らせておける状況ではない。アマヤは彼の頬に手を添えると、覚悟を決めたように軽く数度叩いた。
「な”……な”んだよ……ん!? おれは」
不満げに覚醒したウソップだったが、目の前には不安げなアマヤの顔があったため、すぐさま怒りを収める。これが日頃の行いの成果である。
間髪を入れず、階段の上から荒々しい足音が響いた。サンジが真っ青になって、滑るように船室へ駆け戻ってくる。
「おい!! ウソップ起きたか!!? 急いで準備させろアマヤ!!」
その声に返事をする暇もなく、アマヤは無言で手近な棚からシャツとリュックサックを引っ掴み、サンジの胸元に投げつけた。一方、ウソップの方には甲斐甲斐しく服を着せてやる。片手をそっと支えて袖を通し、脇腹の包帯がずれないように気を配る。
「あとこれね。気休めかもだけど」
今度は台所からかき集めてきたゴム手袋を取り出して配った。絶縁体で雷を防ぐ目的の簡易装備だ。
「おい……じゅ、準備って」
「ナミさんを助けるんだ!!」
「助け……、はっ!! そうだ思い出したゴッド!! ゴッドが現れたんだ!!」
「もう居ねェよとっくに!! 畜生おれ達がフガイねェからさらわれたんだ!! ナミさんはかわいいからな!!」
「さらわれたって……え? どこにだ!?」
目を白黒させていたウソップだったが、仲間の危機とあっては、さすがに意識も覚醒せざるを得なかった。三人は急ぎ足で甲板へ飛び出し、森の匂いが濃くなった空気の中へまろび出る。
鬱蒼と茂る森の中央から、轟音と共に、まるで山のように巨大な船がせり上がってきている。濃密な霧と木々の間を押しのけるようにして姿を現したその船は、ただの艦ではない。まるで天を突く要塞のような姿だ。
ウソップが口をあんぐりと開け、声も出せずに立ち尽くす。アマヤもまた、その規模と威圧感に言葉を失った。肉眼で見たのは、彼にとってももちろん初めてだった。
「一瞬だが確かに見た。ナミさんがあの船に乗ってる!! アレが何だろうがそんな事は関係ねェ!!」
サンジの声が風を裂く。その激しさに、ウソップは思わず息を呑んだ。
「とにかくナミさんはTシャツを脱いでた!!」
「最低」
即座に冷静な声が響く。次の瞬間、アマヤの足が軽やかにサンジの尻を蹴り上げた。音は控えめだが、一切の手加減はない。
かくして3人はウソップの発明品を使い、空飛ぶ船にナミを助けに行くことになったのだった。
