FOREVER AND...
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[オッパいまなにしてますか?]
そう送られてきたメッセージにソンウは笑みを漏らす。
[オッパはいま撮影中]
すぐに消えた数字にまた頬が上がる。付き合う前から一緒に暮らしていた自分達は会えない時間というものがそもそもなく、こうしてトークアプリで連絡をマメに取り合う、ということもあんまりしたことがなかったのだ。
[わたしは今、オッパのこと考え中]
思わず口元を覆ってスマートフォンから顔を逸らしたソンウに、隣に座っていたマネージャーが大丈夫か?と声を掛ける。
大丈夫、と、返事をしてソンウもメッセージを返す。
[俺もユア考え中]
[撮影中だって言ったじゃないですかㅋ ]
送るとまたすぐに数字が消え、端末がユアからの返信を知らせる。
[ユアのこと考えて撮影してたんだよ]
[そういうことにしておいてあげます]
[ㅋㅋㅋ ]
間髪入れず写真が送られてくる。
全身をフィラの製品で着飾ったユアのセルフィーだ。
最近黒に戻した肩までのゆるいウェーブのかかった髪にバケーションハットを被り、カメラを見るユアの姿に笑みが深くなる。
[今日のお仕事です]
[オッパには特別に未公開写真を公開しちゃいます]
[ありがとうㅋ ]
[黒にしたんだね]
[はい!どうですか?]
[かわいいよ]
返事として送られてきた、頬を染めた猫のキャラクターがくねくねと動くスタンプにソンウはまた笑みを漏らす。
お返しをしようと、ソンウもカメラアプリを起動し、セルフィーを撮る。
送ってすぐに既読はついたそれにソンウは反応を期待するが、そこから画面は動くことなく、ユアからの返信が来る様子もない。
ユアがトークアプリでの会話を唐突に途絶えさせるのはいつものことで、メンバーたちは揶揄いこそすれ何か言うことはなかったし、ソンウもそれを特別気にしたことはなかったが、いつでも会えるわけではないとなると話は別だ。
何か気に障ることを言ってしまったか、トーク画面をそのままに考え始めたその時、音声メッセージがポコンと送られてくる。
『とーってもすきです』
ガヤガヤと騒がしい背後は撮影現場だろうか、息を吐くように録音されたその囁き声は甘く、ユアの赤い顔がはっきりと浮かぶ。
ついに頭を抱えたソンウはスマートフォンを耳に押し当ててもう一度そのメッセージを聴く。
その音声をしっかりと記憶と端末に保存したソンウは天井を仰ぎ、アア〜〜と声を出す。
どんな気持ちでユアはこのメッセージを送ったのか。自分と同じ、こんな気持ちだったのだろうか。
そう思いながら、ソンウはマイクのアイコンをタップする。
『俺も、ユアのこと、』