FOREVER AND...
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「ユアヌナ、荷物まとめたの?」
「まとめてない」
「じゃあ早くしないとじゃん」
「んー」
ソファーに転がり何をするでもなくぼうっとしているユアにデフィが言う。天井を見つめたまま動かないユアがこの質問をされるのはデフィで4回目だ。
「ヒョンたちは?」
「しーらない」
「ヌナお腹空いたの?」
「ンーンー」
何を言ってもまともに返事を返さないユアに肩を竦めるのも4回目。あと残るは2人の兄だ。その2人に関しては荷物の整理が終わっていないことは同室なのでとっくに分かっていることだろうが。
「ユア、そろそろ片付けよう」
部屋から顔をのぞかせたソンウにユアは間髪入れず答える。
「やだ」
「そんなこと言ってられないだろ」
「なんで最後のコンサートの日まで一緒に住んでちゃ駄目なの?」
「なんでだろうね」
「ア〜〜やだやだやだ」
バタバタと手足をばたつかせるユアにソンウも眉を下げる。
「じゃあオッパが勝手にやっちゃうよ?」
「それはやだ」
「じゃあ自分でやろ」
「それはもっとやだ」
ああ言えばこう言うユアの足元のソファーに座ったソンウは未だ天井を見つめたままのユアの顔を覗き込む。
「何が嫌なの?」
「……みんなとお別れしたくない」
「別々に住むだけでお別れじゃないだろ」
「お別れです」
「まだ会えるよ」
「………まだ」
はあ、と泣く寸前のように鼻にかけられたため息にソンウもひとつ溜息を落とす。
「俺たち、一緒に住まなくなっても会いたくなったらいつでも会えるよ」
「私は会いたくてもみんなは忙しいよ」
「俺たちの職業だ、しょうがないだろう」
「しょうがないことばっかりだね」
ハア、と大きくため息をついたソンウにびくりと肩を跳ねさせたユアは遂に天井から目を離しソンウを見る。
「………呆れた?」
「なんで?」
「わがままばっかり言うから」
「ふ、今に始まったことじゃないじゃん」
目を細めて笑うソンウにユアの胸はきゅうと締め付けられる。
「やっぱり手伝ってください」
そう言って起き上がったユアの髪を撫でつけながらソンウはいいよ、と笑う。
「でもそしたらオッパが下着とかも触っちゃうかもよ?」
「オッパのために選んでるのでいいです」
「お、本当に?じゃあいくつかもらって帰ろうかな?」
「それはちょっとやめてください」
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