I WANNA BE WITH YOU 11
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「こんばんは。本日こちらでお世話になります、チョユアと申します」
ウジンとジフンの部屋のドアを開け、電気を付けたかと思えばにこやかにそう言い放ったユアに、ゲームをしていた二人はヘッドホンを外しながら顔を見合わせる。
「今日…なんですか?」
「ここで寝るの」
「なんで?」
「なんでも!」
自分の部屋から持ち込んだマットレスをジフンとウジンのベッドの間に置いたユアは、いいでしょう?とワナブル太鼓判の最高にユアが可愛く見える角度で首を傾ける。
「………いいですけど」
「ヤッタ!ジフン大好き!」
「でもとりあえず理由は聞いていいですか」
「なんだと思う?」
「ソンウヒョンを」
「だめ!」
床に直接置いたマットレスの上でボフンと音をたてて丸くなったユアは毛布を頭まで被り黙秘を決め込む。
「ハァ〜」
「……ヌナ」
その時、ドアは再び訪問者の到来を告げる。ユアの場合はノックなどしなかったのだが。コンコンとノックされたドアにユアはさらに体を小さく縮こませる。
「私はここにはいないって言ってください」
「…はあ」
「どうぞ」
ジフンの声を受けてドアを開けたのは案の定ソンウだった。居ないと言えと言われたものの、明らかにそこに丸くなっているユアの姿を確認したソンウと目が合い、曖昧な笑みを浮かべ合う。
「ユア…」
「私はここには居ないですよ」
「……ごめん、俺が悪かった」
「…なんのことですか?」
「……明日のこと」
「良いですよ、本当に怒ってないです」
「明日は」
「どうぞ、お友達と素敵な1日をお過ごしください」
4人の空間にユアの声が冷たく響く。
完全に巻き込まれてしまった部屋の持ち主である二人はどうすることも出来ず、動かないデスクトップの画面を見つめる。
「……ごめん、友達は断ったよ。一緒にどっか行こう」
「本当に大丈夫です。私達はずっと一緒に過ごしていますから、たまにはお友達とお酒でも飲んでお話する方がいいと思います」
「………わかった」
「…はい」
それっきり黙り込んだ2人にジフンの目が泳ぐ。ソンウと目が合ってしまったジフンは咄嗟にそらすが、落胆したような色を映した瞳が頭から離れない。
「ジフナ、ウジナ、ユアをお願いね」
「あ」
「…はい」
「おやすみ、ユア」
その声に小さく返事をしたユアだったが、ソンウがドアを閉める方が先だった。
「…ヌナ」
「ヨシ!始めよう!」
マットレスから勢いよく起き上がりそう言って笑うユアに、ウジンとジフンの頭にはクエスチョンマークが浮かぶ。
「な、なにを?」
「ゲーム!」
「え、ソンウヒョンは…?」
「帰ったじゃん」
「え、ん?ちょっと待って」
「いいよ」
先ほどの重苦しいまでの雰囲気は何処へやら、にこにことマットレスに座るユアにジフンは混乱を隠せない。ウジンは眉をしかめる。
「ソンウヒョンと、喧嘩してないんですか?」
「ケンカ?なんで?」
「ヌナさっき怒ってませんでした?」
「ぜーんぜん?」
「なんであんなに素っ気なかったんですか」
「連れ戻されるかと思って」
「じゃあヒョンが謝ってたのは」
「明日私と過ごせなくなったことについて?かな?」
「明日なんかあったんですか?」
「なんにも?」
「ヒョンがヌナとの先約忘れてたからヌナが怒ったとかじゃなくて?」
「んーん?元々次のお休みどっか行こうか、くらいの話しかしてなかったし」
「………じゃあなんであんなに拗れてたんですか?」
「……さあ?」
同じく眉を顰めるユアにふたりは顔を見合わせる。
「なんでこの部屋に来たんでしたっけ?」
「ゲームしに」
「なんで?」
「…したかったから…?」
「ソンウヒョンにちゃんと言ってきました?」
「んーん?」
「なんで?」
「だって徹夜でゲーム怒られるもん」
「それでこっそり出てきたの?」
「オッパがお風呂行ってる隙に」
口を尖らせて言う(名前)にウジンが言う。
「ヒョンがお風呂行く前になんの話しました?」
「明日の予定?」
「一緒に過ごせないって…?」
「うん。約束してたのに忘れててごめんねって言われたから、全然気にしてないから良いですよって言ったのに、オッパすごい謝るんだもん」
「それで?」
「謝られながら、あした一日中ゲーム出来るなーって思ってたら、じゃあ今からすれば良いじゃん!って思い立って、もういいですから!って話切って、お風呂に行かせたの」
「それで、俺たちの部屋来たの?」
「マットレスまで持って!」
「だって他の人のベッドには寝ちゃダメって言われるんだもん」
そういうことか?と、やっとコトの全体像が見えたふたりは顔を見合わせ、思わず笑ってしまう。
「ヌナ…ソンウヒョン多分死んでるよ」
「……なんで?」
「ヌナが怒ってると思ってるから」
「怒ってないのに?」
「若干、というか、かなりの誤解が生まれてる」
「じゃあ…とりあえずゲームする?」
なんでだよ!そうつっこんだウジンがユアを抱え上げ部屋の外へ放り投げる。ドアを閉められ、リビングに置き去りにされたユアにジフンが部屋の中から言う。
「仲直りしてからまた来てください〜」
「あ〜〜私たち喧嘩してないのに〜」
「いってらっしゃ〜い」
「あ〜〜も〜〜」
ドアにもたれかかり口を尖らせて文句を言うユアはリビングで寛いでいたジニョンと目が合う。
「ヒョンなら9階に行きましたよ」
「怒ってた?」
「ん〜〜よりは、落ち込んでる感じ?」
「ハァ〜〜」
「喧嘩したの?」
「してないんだけど向こうはしてるつもりなんだって」
「怒らせたの?」
「私が怒ってると思ってるんだって」
「ヌナ頑張れ〜〜」
カケラもそう思っていないだろう、というテンションでそう言うデフィにありがとうと答えたユアは、洗濯物の山からパーカーを拾い上げ羽織る。
「行ってきま〜す」
叫んだユアにダニエルが遠くで「オ〜」と答えた。
「何食べてるんですか?」
ロックを解除してドアを開けた瞬間から香った夜食の匂いにユアの意識は全てそちらへ向く。テーブルを囲みソファーに座る兄たちの輪に入っていっていつもの調子でソンウの隣に座り、返事を聞かないまま口を開ける。
「わたしもひとくち」
固まったままのソンウの口の端に付いているソースを親指で拭いぺろりと舐めると、ジソンから「オォウ」と低い声が漏れる。
未だ微動だにしないソンウにユアは9階に来た理由を思い出す。
「ああ!私たち喧嘩してるんでしたっけ!」
「おお、そうそうその話してたんだよ」
びくりと肩を跳ねさせたソンウを横目にソンウンが大きい声で言う。
「お前怒ってんの?」
「んーん?」
「だろ?」
「てみんなも言ってるのに」
ソンウが口に入れようとして箸に捕まえられたままだった麺をソンウの手ごと箸を掴み口に入れたユアは、ジャージャー麺を咀嚼しながら返事をする。
「お前はそんなことで怒るやつじゃないよな〜」
「私も怒ってないよってさっきからずーっと言ってるのに、うわぁ〜これ美味しい」
「家出したのはゲームのためだろ」
「当然!て言うか家出してないし」
「怒ってマットレス持ってったって面白すぎるだろ」
笑うミニョンにチョッパルを餌付けされながらユアはソンウに向き直る。
「と、言うことで!仲直りのぎゅー!」
口に物を入れたまま腕を広げるユアに色気もクソもねえな、とソンウンが突っ込む。
きつく抱きしめられたユアはぐう、と潰されたカエルのような声を出す。
耳元で「よかった…」と呟かれる声にソンウの背中を叩きながらユアは私も良かったです!と笑う。
「さぁ〜これで私は心置き無くゲーム出来ますね!」
「え、お前ゲームすんの?」
「これからなんかあるんですか?」
「おま、そりゃ〜きくのが野暮ってもんだろ〜」
「喧嘩の後って盛り上がるらしいじゃん」
「へ〜そうなんですか?」
「おれにきかないで…」
首を傾げ尋ねるユアにソンウは静かに目を逸らした。
ウジンとジフンの部屋のドアを開け、電気を付けたかと思えばにこやかにそう言い放ったユアに、ゲームをしていた二人はヘッドホンを外しながら顔を見合わせる。
「今日…なんですか?」
「ここで寝るの」
「なんで?」
「なんでも!」
自分の部屋から持ち込んだマットレスをジフンとウジンのベッドの間に置いたユアは、いいでしょう?とワナブル太鼓判の最高にユアが可愛く見える角度で首を傾ける。
「………いいですけど」
「ヤッタ!ジフン大好き!」
「でもとりあえず理由は聞いていいですか」
「なんだと思う?」
「ソンウヒョンを」
「だめ!」
床に直接置いたマットレスの上でボフンと音をたてて丸くなったユアは毛布を頭まで被り黙秘を決め込む。
「ハァ〜」
「……ヌナ」
その時、ドアは再び訪問者の到来を告げる。ユアの場合はノックなどしなかったのだが。コンコンとノックされたドアにユアはさらに体を小さく縮こませる。
「私はここにはいないって言ってください」
「…はあ」
「どうぞ」
ジフンの声を受けてドアを開けたのは案の定ソンウだった。居ないと言えと言われたものの、明らかにそこに丸くなっているユアの姿を確認したソンウと目が合い、曖昧な笑みを浮かべ合う。
「ユア…」
「私はここには居ないですよ」
「……ごめん、俺が悪かった」
「…なんのことですか?」
「……明日のこと」
「良いですよ、本当に怒ってないです」
「明日は」
「どうぞ、お友達と素敵な1日をお過ごしください」
4人の空間にユアの声が冷たく響く。
完全に巻き込まれてしまった部屋の持ち主である二人はどうすることも出来ず、動かないデスクトップの画面を見つめる。
「……ごめん、友達は断ったよ。一緒にどっか行こう」
「本当に大丈夫です。私達はずっと一緒に過ごしていますから、たまにはお友達とお酒でも飲んでお話する方がいいと思います」
「………わかった」
「…はい」
それっきり黙り込んだ2人にジフンの目が泳ぐ。ソンウと目が合ってしまったジフンは咄嗟にそらすが、落胆したような色を映した瞳が頭から離れない。
「ジフナ、ウジナ、ユアをお願いね」
「あ」
「…はい」
「おやすみ、ユア」
その声に小さく返事をしたユアだったが、ソンウがドアを閉める方が先だった。
「…ヌナ」
「ヨシ!始めよう!」
マットレスから勢いよく起き上がりそう言って笑うユアに、ウジンとジフンの頭にはクエスチョンマークが浮かぶ。
「な、なにを?」
「ゲーム!」
「え、ソンウヒョンは…?」
「帰ったじゃん」
「え、ん?ちょっと待って」
「いいよ」
先ほどの重苦しいまでの雰囲気は何処へやら、にこにことマットレスに座るユアにジフンは混乱を隠せない。ウジンは眉をしかめる。
「ソンウヒョンと、喧嘩してないんですか?」
「ケンカ?なんで?」
「ヌナさっき怒ってませんでした?」
「ぜーんぜん?」
「なんであんなに素っ気なかったんですか」
「連れ戻されるかと思って」
「じゃあヒョンが謝ってたのは」
「明日私と過ごせなくなったことについて?かな?」
「明日なんかあったんですか?」
「なんにも?」
「ヒョンがヌナとの先約忘れてたからヌナが怒ったとかじゃなくて?」
「んーん?元々次のお休みどっか行こうか、くらいの話しかしてなかったし」
「………じゃあなんであんなに拗れてたんですか?」
「……さあ?」
同じく眉を顰めるユアにふたりは顔を見合わせる。
「なんでこの部屋に来たんでしたっけ?」
「ゲームしに」
「なんで?」
「…したかったから…?」
「ソンウヒョンにちゃんと言ってきました?」
「んーん?」
「なんで?」
「だって徹夜でゲーム怒られるもん」
「それでこっそり出てきたの?」
「オッパがお風呂行ってる隙に」
口を尖らせて言う(名前)にウジンが言う。
「ヒョンがお風呂行く前になんの話しました?」
「明日の予定?」
「一緒に過ごせないって…?」
「うん。約束してたのに忘れててごめんねって言われたから、全然気にしてないから良いですよって言ったのに、オッパすごい謝るんだもん」
「それで?」
「謝られながら、あした一日中ゲーム出来るなーって思ってたら、じゃあ今からすれば良いじゃん!って思い立って、もういいですから!って話切って、お風呂に行かせたの」
「それで、俺たちの部屋来たの?」
「マットレスまで持って!」
「だって他の人のベッドには寝ちゃダメって言われるんだもん」
そういうことか?と、やっとコトの全体像が見えたふたりは顔を見合わせ、思わず笑ってしまう。
「ヌナ…ソンウヒョン多分死んでるよ」
「……なんで?」
「ヌナが怒ってると思ってるから」
「怒ってないのに?」
「若干、というか、かなりの誤解が生まれてる」
「じゃあ…とりあえずゲームする?」
なんでだよ!そうつっこんだウジンがユアを抱え上げ部屋の外へ放り投げる。ドアを閉められ、リビングに置き去りにされたユアにジフンが部屋の中から言う。
「仲直りしてからまた来てください〜」
「あ〜〜私たち喧嘩してないのに〜」
「いってらっしゃ〜い」
「あ〜〜も〜〜」
ドアにもたれかかり口を尖らせて文句を言うユアはリビングで寛いでいたジニョンと目が合う。
「ヒョンなら9階に行きましたよ」
「怒ってた?」
「ん〜〜よりは、落ち込んでる感じ?」
「ハァ〜〜」
「喧嘩したの?」
「してないんだけど向こうはしてるつもりなんだって」
「怒らせたの?」
「私が怒ってると思ってるんだって」
「ヌナ頑張れ〜〜」
カケラもそう思っていないだろう、というテンションでそう言うデフィにありがとうと答えたユアは、洗濯物の山からパーカーを拾い上げ羽織る。
「行ってきま〜す」
叫んだユアにダニエルが遠くで「オ〜」と答えた。
「何食べてるんですか?」
ロックを解除してドアを開けた瞬間から香った夜食の匂いにユアの意識は全てそちらへ向く。テーブルを囲みソファーに座る兄たちの輪に入っていっていつもの調子でソンウの隣に座り、返事を聞かないまま口を開ける。
「わたしもひとくち」
固まったままのソンウの口の端に付いているソースを親指で拭いぺろりと舐めると、ジソンから「オォウ」と低い声が漏れる。
未だ微動だにしないソンウにユアは9階に来た理由を思い出す。
「ああ!私たち喧嘩してるんでしたっけ!」
「おお、そうそうその話してたんだよ」
びくりと肩を跳ねさせたソンウを横目にソンウンが大きい声で言う。
「お前怒ってんの?」
「んーん?」
「だろ?」
「てみんなも言ってるのに」
ソンウが口に入れようとして箸に捕まえられたままだった麺をソンウの手ごと箸を掴み口に入れたユアは、ジャージャー麺を咀嚼しながら返事をする。
「お前はそんなことで怒るやつじゃないよな〜」
「私も怒ってないよってさっきからずーっと言ってるのに、うわぁ〜これ美味しい」
「家出したのはゲームのためだろ」
「当然!て言うか家出してないし」
「怒ってマットレス持ってったって面白すぎるだろ」
笑うミニョンにチョッパルを餌付けされながらユアはソンウに向き直る。
「と、言うことで!仲直りのぎゅー!」
口に物を入れたまま腕を広げるユアに色気もクソもねえな、とソンウンが突っ込む。
きつく抱きしめられたユアはぐう、と潰されたカエルのような声を出す。
耳元で「よかった…」と呟かれる声にソンウの背中を叩きながらユアは私も良かったです!と笑う。
「さぁ〜これで私は心置き無くゲーム出来ますね!」
「え、お前ゲームすんの?」
「これからなんかあるんですか?」
「おま、そりゃ〜きくのが野暮ってもんだろ〜」
「喧嘩の後って盛り上がるらしいじゃん」
「へ〜そうなんですか?」
「おれにきかないで…」
首を傾げ尋ねるユアにソンウは静かに目を逸らした。