I WANNA BE WITH YOU 11
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『私たち一度、部屋割りを決めるべきだと思うんですけど』
ユアがそう声高に主張するのは今回が初めてではない。海外スケジュールがあるたびにあらゆる形で申し入れられるその願いは、ユアが言った数と同じだけの断り文句で返ってきていた。
今回は直接メンバーたちに言うのではなく、ワナワン全体のグループトークにて発信することにしたようだ。
『だめ』
笑顔の絵文字と共に断りの文句を入れたのはソンウだ。移動中のバンの中、二手に分かれた為、ユアとソンウは別のバンである。
「あ〜〜ずるいずるい!私も誰かと一緒に寝たい!」
毎回このような、およそ成人者とは思えない発言をするユアであるが、一人部屋を宛行われる度に寂しそうにする姿をみているメンバーたちも、誰も強くは言えないのだ。
実際にその声は聞こえないのだが、向こうのバンで叫んでいるだろうユアは想像に難くない。
移動車の面子は年長組と弟組に分かれたので、ユアを含む弟たちの方は大変騒がしいことになっているだろう。
「また部屋変わってあげようか?」
そう言ったのはソンウの隣に座ったミニョンだったが、答えたのはソンウではなく、後ろの席にいたソンウンだった。
「また?!」
「……ええ、まあ」
「お前ら二人きり?!」
「まあ…」
「ふたりで一晩過ごしたの?」
「俺まだ報告受けてないんだけどなァ」
「お、俺も聞きたい」
「何もないんだけど」
「男と女が2人きりで一晩、何も起こんないもん?」
「いや、俺に聞かないでください」
完全に身を乗り出して話をするソンウンは、隣で音楽を聴いていたはずのダニエルまで巻き込んで話し始める。
「でも本当に何も無かったんですか?」
「うん」
「指一本触れなかったんですか?」
「………」
「指は触れたって」
「なんで俺尋問されてるの?」
「Tシャツどうだった?」
「あれお前か」
「なにすかそれ」
「ソンウのTシャツユアに着せたの」
「おぉ〜〜!どだった?」
「キスは?キスはしました?」
ジェファンとジソンまで話に加わり、バンの中はソンウをおいて大騒ぎになる。
「いや〜〜、流石にするだろ」
「した?ねえした?」
「……」
「したな」
「したんだ」
「どんなやつ?」
「…これ言わなきゃだめ?」
「俺たちの妹に手出したんだ、お兄様たちに言うことあるでしょ」
ソンウのことなど御構い無しに勝手に喋り続けるメンバーたちに、ソンウは思わず頭を抱える。
「で、結局のところどこまでいってるわけ」
「……それも言わなきゃだめですか?」
「じゃあ〜AかBかで」
「あ〜ヒョン、それ古いですよ」
「あ、そう?」
笑いに包まれる車内に、ソンウはこの車に弟たちが乗っていなくて良かったと心底思うと同時に、乗っていてくれれば良かったのに、と思うことしかできなかった。
ユアがそう声高に主張するのは今回が初めてではない。海外スケジュールがあるたびにあらゆる形で申し入れられるその願いは、ユアが言った数と同じだけの断り文句で返ってきていた。
今回は直接メンバーたちに言うのではなく、ワナワン全体のグループトークにて発信することにしたようだ。
『だめ』
笑顔の絵文字と共に断りの文句を入れたのはソンウだ。移動中のバンの中、二手に分かれた為、ユアとソンウは別のバンである。
「あ〜〜ずるいずるい!私も誰かと一緒に寝たい!」
毎回このような、およそ成人者とは思えない発言をするユアであるが、一人部屋を宛行われる度に寂しそうにする姿をみているメンバーたちも、誰も強くは言えないのだ。
実際にその声は聞こえないのだが、向こうのバンで叫んでいるだろうユアは想像に難くない。
移動車の面子は年長組と弟組に分かれたので、ユアを含む弟たちの方は大変騒がしいことになっているだろう。
「また部屋変わってあげようか?」
そう言ったのはソンウの隣に座ったミニョンだったが、答えたのはソンウではなく、後ろの席にいたソンウンだった。
「また?!」
「……ええ、まあ」
「お前ら二人きり?!」
「まあ…」
「ふたりで一晩過ごしたの?」
「俺まだ報告受けてないんだけどなァ」
「お、俺も聞きたい」
「何もないんだけど」
「男と女が2人きりで一晩、何も起こんないもん?」
「いや、俺に聞かないでください」
完全に身を乗り出して話をするソンウンは、隣で音楽を聴いていたはずのダニエルまで巻き込んで話し始める。
「でも本当に何も無かったんですか?」
「うん」
「指一本触れなかったんですか?」
「………」
「指は触れたって」
「なんで俺尋問されてるの?」
「Tシャツどうだった?」
「あれお前か」
「なにすかそれ」
「ソンウのTシャツユアに着せたの」
「おぉ〜〜!どだった?」
「キスは?キスはしました?」
ジェファンとジソンまで話に加わり、バンの中はソンウをおいて大騒ぎになる。
「いや〜〜、流石にするだろ」
「した?ねえした?」
「……」
「したな」
「したんだ」
「どんなやつ?」
「…これ言わなきゃだめ?」
「俺たちの妹に手出したんだ、お兄様たちに言うことあるでしょ」
ソンウのことなど御構い無しに勝手に喋り続けるメンバーたちに、ソンウは思わず頭を抱える。
「で、結局のところどこまでいってるわけ」
「……それも言わなきゃだめですか?」
「じゃあ〜AかBかで」
「あ〜ヒョン、それ古いですよ」
「あ、そう?」
笑いに包まれる車内に、ソンウはこの車に弟たちが乗っていなくて良かったと心底思うと同時に、乗っていてくれれば良かったのに、と思うことしかできなかった。