I GOT IT 101
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「全て知ったあとでも、あのふたりになにかあるとは思えないよな」
練習室の隅で熱心にタブレットを見つめるユアに目を遣りながらソンジュンは呟く。ユアの隣にはスンヨンがタオルで首筋を流れる汗を拭いながら同じ端末を覗き込んでいる。
「たしかに、ただの友達って感じ?」
「めっちゃ友達!って感じ」
シフンが答えるとソンジュンは首を竦める。実際、同じ高校の同級生であったふたりは有名な芸能人たちで構成された仲良しグループの一員だったらしい。彼らには恋人同士よりも親友という言葉が似合う。ミスを発見したのか同じ箇所を指差し笑い合う姿なんてロマンチックのロの字もない。まあ練習室でそんな雰囲気を出される方が困るのだが。
「しんどくないのかな」
「まぁ自然消滅って言ってたし?」
「ふーん」
心ここに在らずといった様子でユアのことを見つめるシフンを横目にソンジュンはため息を吐く。
「……おい」
「んー?」
「バレるぞ、その調子だと」
「……なにがだよ」
言いたいことを察しているくせにとぼけたように言い睨みつけてくるシフンの肩をポンとソンジュンは叩く。
「ま、あのふたりは終わってんだろ!俺たちはデビューして、ヌナもゲット!計画は完璧!」
グッと親指を立てたソンジュンに僅かに頬を染めシフンは呻く。
「……そんなんじゃない」
「へぇ〜〜?」
練習の妨げにならないよう小さな声で文句を言い合いながら小突きあっているとガラスのドアが静かに開く。
「ユアヌナ…いますか?」
曲に合わせて踊っていた者も含め、全ての興味はドアを開けユアを呼んだウンサンに集まる。身を乗り出すようにして視線を巡らせたウンサンはハーイと大きく返事をして手を挙げるユアと目を合わせ顔を綻ばせる。
「ヌナ」
「うん、どうしたの?」
立ち上がったユアは小走りでドアの方まで向かう。
「お疲れ様」
「ん、ウンサンイも」
連れ立ってドアの外に出てしまったので、室内からふたりの声は聞こえない。笑顔で楽しそうに会話をするユアの表情だけがガラス越しに見える。ウンサンのなんらかの提案に嬉しそうに頷いたユアはあっさりと練習室に戻ってくる。
「ヌナ、ウンサンイなんだって?」
「あとで一緒にご飯食べよ〜って」
「いつのまに仲良くなったの?!」
「誰も紹介してくれないからこの前頑張って話しかけた!」
「え!すご!」
シフンとソンジュンに向けてピースをしたユアはにっこりと笑う。
「やればできる子!」
「さすがユアヌナ」
「ヌナ〜俺たちも一緒に食べていい〜?」
「もちろん!ジョンファンも呼んでいいよ?」
「ジョンファン?喋ったことあるの?」
「ない!」
「えー!ついに人見知り克服?!」
「けどひとりだけ仲間外れはイヤでしょ?」
シフンたちと同じ事務所に所属している弟の名前を出してそう言ったユアは、じゃあまたあとでねと手を振り練習に戻っていく。今は個人練習の時間で、カメラも定点設置のものしかない。もう夕食は用意されている時間だろうが、キリのいいところまで終わらせるつもりらしい。
「…敵は案外身近にいるかもな」
「……」
ソンジュンがシフンの脇腹をひじで軽くつつく。睨むだけで何も言わない親友にソンジュンはにやりと笑う。
「あ〜おもしろ」
「マジで覚えてろよ」
「ハハッたのしみにしてよ〜」
立ち上がったふたりは冷えてしまった身体をあたためるように軽くストレッチをする。練習後に待っている面白そうなイベントにソンジュンの口角は一向に下がることはなかった。
練習室の隅で熱心にタブレットを見つめるユアに目を遣りながらソンジュンは呟く。ユアの隣にはスンヨンがタオルで首筋を流れる汗を拭いながら同じ端末を覗き込んでいる。
「たしかに、ただの友達って感じ?」
「めっちゃ友達!って感じ」
シフンが答えるとソンジュンは首を竦める。実際、同じ高校の同級生であったふたりは有名な芸能人たちで構成された仲良しグループの一員だったらしい。彼らには恋人同士よりも親友という言葉が似合う。ミスを発見したのか同じ箇所を指差し笑い合う姿なんてロマンチックのロの字もない。まあ練習室でそんな雰囲気を出される方が困るのだが。
「しんどくないのかな」
「まぁ自然消滅って言ってたし?」
「ふーん」
心ここに在らずといった様子でユアのことを見つめるシフンを横目にソンジュンはため息を吐く。
「……おい」
「んー?」
「バレるぞ、その調子だと」
「……なにがだよ」
言いたいことを察しているくせにとぼけたように言い睨みつけてくるシフンの肩をポンとソンジュンは叩く。
「ま、あのふたりは終わってんだろ!俺たちはデビューして、ヌナもゲット!計画は完璧!」
グッと親指を立てたソンジュンに僅かに頬を染めシフンは呻く。
「……そんなんじゃない」
「へぇ〜〜?」
練習の妨げにならないよう小さな声で文句を言い合いながら小突きあっているとガラスのドアが静かに開く。
「ユアヌナ…いますか?」
曲に合わせて踊っていた者も含め、全ての興味はドアを開けユアを呼んだウンサンに集まる。身を乗り出すようにして視線を巡らせたウンサンはハーイと大きく返事をして手を挙げるユアと目を合わせ顔を綻ばせる。
「ヌナ」
「うん、どうしたの?」
立ち上がったユアは小走りでドアの方まで向かう。
「お疲れ様」
「ん、ウンサンイも」
連れ立ってドアの外に出てしまったので、室内からふたりの声は聞こえない。笑顔で楽しそうに会話をするユアの表情だけがガラス越しに見える。ウンサンのなんらかの提案に嬉しそうに頷いたユアはあっさりと練習室に戻ってくる。
「ヌナ、ウンサンイなんだって?」
「あとで一緒にご飯食べよ〜って」
「いつのまに仲良くなったの?!」
「誰も紹介してくれないからこの前頑張って話しかけた!」
「え!すご!」
シフンとソンジュンに向けてピースをしたユアはにっこりと笑う。
「やればできる子!」
「さすがユアヌナ」
「ヌナ〜俺たちも一緒に食べていい〜?」
「もちろん!ジョンファンも呼んでいいよ?」
「ジョンファン?喋ったことあるの?」
「ない!」
「えー!ついに人見知り克服?!」
「けどひとりだけ仲間外れはイヤでしょ?」
シフンたちと同じ事務所に所属している弟の名前を出してそう言ったユアは、じゃあまたあとでねと手を振り練習に戻っていく。今は個人練習の時間で、カメラも定点設置のものしかない。もう夕食は用意されている時間だろうが、キリのいいところまで終わらせるつもりらしい。
「…敵は案外身近にいるかもな」
「……」
ソンジュンがシフンの脇腹をひじで軽くつつく。睨むだけで何も言わない親友にソンジュンはにやりと笑う。
「あ〜おもしろ」
「マジで覚えてろよ」
「ハハッたのしみにしてよ〜」
立ち上がったふたりは冷えてしまった身体をあたためるように軽くストレッチをする。練習後に待っている面白そうなイベントにソンジュンの口角は一向に下がることはなかった。
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