I GOT IT 101
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「やば〜〜い!」
シフン、ソンジュンと腕を組んだユアは足をバタつかせながら叫ぶ。熱気に包まれた練習室の扉に張り付いた三人は、BOSSチームの練習を覗き込んでいた。
「ジニョギヒョン?」
「なんでやねん!ウンサンイ〜〜!」
「ウンサンイ?仲良かったっけ?」
「全く…喋ったこともない…」
「え?最初同じクラスだったよね」
ソンジュンの言い分は尤もだ。しかしユアは見事に人見知りを発揮し、声を掛けるどころか目を合わせることもできなかったのだ。
「仲良くならせて……」
「自分で声かけたら?」
「…人見知りのわたしに何言ってんの?」
「開き直んないでくださいよ…」
「私がマジで元からの知り合いかラブシャチームにしか喋れる人いないの知ってるでしょ?」
「でもこの前ヌナのこと話してたよ?」
「え?!ウンサンイが?!なんで?!」
「そりゃあんなところでめちゃすごターン?ジャンプ?!キメちゃったらもう…」
「多分100人みんなヌナのこと知ってるよ」
「あれはだってハンギョリが悪い」
「だから別に喋りかけられさえすれば、みんなユアヌナのこと知りたいと思ってるって」
「それもこれもドンピョが私をNCTチームに選ばなかったのが悪い…」
「ヌナまだそれ根に持ってるの…?」
踊っているドンピョを睨みつけるユアを呆れ顔で見るソンジュンとは対照的に、シフンは口を尖らせる。
「でもヌナがBOSSチームに行ってたら俺たちとは喋ってなかったでしょ」
「うん、絶対無理」
「即答やめてよ」
「でも良かったよ、ラブシャで。知り合いいっぱいだったし、シフニたちとも仲良くなれたし!」
「わーいヌナ、大好き〜!」
「でもまじでウンサンイとも仲良くなりたい」
「なんでそんなにこだわるの?珍しくない?」
「歌上手いしダンス上手いしかわいいから…」
「ああいうのが好みの顔なの?」
「好みで言うならシフニの顔の方がタイプ」
「エッ」
「嘘でしょ?」
怪訝な顔をするソンジュンをシフンは睨みつける。ユアは窓におでこを貼り付け練習を見つめる。
「え、まってヌナシフニのどこが良いわけ?」
「お前俺が選ばれてなんか不満なわけ?」
「シフニかわいーじゃん」
「イケメンじゃない人がタイプってこと?」
「おいソンジュナ」
「私はね、どこか、2%足りない…みたいな人が好き」
「あ〜〜わかるかも!」
「ド失礼」
「嘘嘘嘘だよ、シフニの顔は可愛いから好きなんだよ〜」
シフンを抱きしめながらユアは体を揺らす。シフンはされるがままで顔だけ?と尋ねる。
「ウンサンイに紹介してくれるなら全部好き!」
「うわ〜〜やな人!」
「ソンジュニでもいいよ!紹介して!」
「ヌナここまでくるとほとんど恋じゃないですか?」
「ないよ〜!ウンサンイと私何個離れてると思ってんの?それに私年上がタイプ」
「……顔と年上だったらどっち取ります?」
「シフナ、私と恋愛したいの?」
ニコニコと笑うユアに顔を覗き込まれたシフンは慌てて目を逸らす。騒いでる間にBOSSチームは休憩に入ったようで、3人も夕食のために練習室を離れる。
「まあ、ちょっとは考えてあげる」
「え、や、別にそう言う意味じゃッ」
「あははっ、耳真っ赤〜!シフニかわい〜!」
ケラケラと笑いながら廊下を歩くユアの肩を、同じく食堂へ向かうために後ろから歩いてきたハンギョルが抱き寄せる。笑うユアに俯きながら歩くシフン、そして笑いながらも慰めるようにシフンの肩を叩くソンジュン。ハンギョルは眉を片方上げ、どういう状況だと首を傾げる。
「なんでシフニ落ち込んでんの?」
「ユアヌナのタイプが年上だったって」
「別に落ち込んでない!」
「へ〜?ヌナ年上好きなんだ?」
「別にまあどっちでもいいけど、敢えて言うなら?」
「フーン?元彼みんな年上?」
「みんなってか一人しかいないけどそうだったよ」
「え?!ひとり!意外!」
「ソンジュニは私のことなんだと思ってるの?」
「あ、や、別に深い意味は無いんですけど!」
「高校の時?」
「うん」
「へぇ〜〜」
「なにその顔、やだ」
「スンヨニヒョンに訊けばわかる?」
「やめてよ」
「訊〜こう」
「…………」
舌打ちをしながら目をそらすユアにハンギョルは楽しそうに笑う。
「聞かれてマズイことでもあるんですかぁ〜?」
「別に、なんで別れた男のこと知りたいと思うのか不思議でね〜」
「フラれたの?」
「ウザ!自然消滅だわ」
「え、それも意外。ヌナ白黒決着つけたがりそうなのに?」
「ソンジュニの私に対するイメージってなに?」
「あ、や、いい意味で!」
「なんで別れたんですか?」
シフンの質問にユアはうーん…と唸る。その様子に質問があまりにもデリカシーがないものだったと気づいたのかシフンは慌てる。
「や、あの、答えづらかったらいいんで!」
「別にそんなことはないんだけど…」
「じゃあ聞こうぜ〜」
「お前はもうちょい配慮しよ?」
「で、なに?」
「……仕事で会えなくなるのが分かってたから、会えないんだったら付き合ってても意味ないよね?つって」
「え、何個上と付き合ってたんですか?」
「1個」
「……同業者?」
「私そん時まだ練習生だったし」
「でも向こうはデビューしてたんだ?」
「……する前から付き合ってて、してから別れようって言って、なんだかんだそのまま?」
「それから会ってないの?」
「や、普通に会ってる」
食堂に着くと、ユアたちは先に夕食をとっているはずのウソクたち残りのラブシャチームを探す。ハンギョルが見つけたのか、ユアの肩を抱いている方とは反対の手を挙げ兄の名を呼ぶ。
「スンヨニヒョ〜ン!」
「お、お前らやっと来たか!」
「いやそれが、ユアヌナの面白い話聞いてて」
「なになに?」
「おいお前まじやめろって私が自分で話したじゃん!」
「全部きいてないし、スンヨニヒョンに訊かないとは言ってないし」
「はあ〜?まじやめてってば」
「…ハンギョリはユアの何をスンヨニに訊きたいわけ?」
先に席に着いていたセジンが楽しそうに訊く。ウソクがご飯食べたら?と声を掛けるもユアとハンギョルには聞こえなかったようだ。
「ユアヌナの元彼」
「なに、コイバナしてたのお前ら?」
「私は別に話したくなかったのに誰かさんがうるさいから」
「ヒョン知ってます?」
「あ〜〜…どの彼氏?俺もあんまり知らないと思うんだけど?」
気まずそうに頬を掻きながらスンヨンは目を逸らす。しかしハンギョルはその言葉に面白いものでも見つけたかのように口角を上げる。
「え、ヌナ付き合ったことあるの一人しかいないんじゃなかったの?」
「え、」
「嘘?」
「……一人だけだって」
その言葉にスンヨンが目を見開いてユアに顔を向ける。
「そうなの?」
「そうですけど」
「ヌナなんでスンヨニヒョンに敬語使ってるの?」
「うるせー!私今日ご飯ジニョギオッパと食べるから!」
「あ、ヌナ」
「じゃあ後でね〜」
練習を切り上げたらしいBOSSチームを食堂の入り口に見つけたユアはジニョクの名前を叫びながら椅子から立ち上がる。ユアの居なくなったテーブルには妙な空気が流れるも、ハンギョルは懲りることなくスンヨンに向かい合う。
「同業者って聞いたんだけど、誰なの?」
「え、や、俺の口から言うのはちょっと…」
「ハンギョリ諦め悪いね…」
「セジニヒョンも気になるでしょ?」
「まあ気になるっちゃ気になるけど…」
ちらりと隣の席に座るドンヒョンを見るセジンに、ドンヒョンも俺も、と小さく声を上げる。トレーを持ってテーブルについたシフンとソンジュンも頷く。それでも渋るスンヨンに見兼ねたウソクが顔を上げる。
「気まずくなるけど黙ってられんの?」
「気まずくなるって、俺らの知ってる人ってこと?」
「知ってても普通に過ごせる?ユアにバレないように」
「おいウソガ、」
「いいだろ、うるさいんだから」
「うん、絶対バラさない」
ウソクの真剣な顔にハンギョルも周りも神妙に頷く。ここまで来ると、周りから見れば一体なんの話をしているのかわからない。
「って言ってるんだからお前がいいならいいだろ、」
「……別に俺はもういいけど…」
「じゃあいいな、」
「で、誰なんすか」
秘密の話をするように(実際秘密の話なのだが)身を寄せるメンバーたちに、スンヨンは諦めたようにため息をつき、ウソクが口を開く。
「スンヨニだよ」
「え、元彼……?」
「うん」
5人の必死に押し殺した悲鳴が、騒がしい食堂に響くことなく虚しく消えていった。
シフン、ソンジュンと腕を組んだユアは足をバタつかせながら叫ぶ。熱気に包まれた練習室の扉に張り付いた三人は、BOSSチームの練習を覗き込んでいた。
「ジニョギヒョン?」
「なんでやねん!ウンサンイ〜〜!」
「ウンサンイ?仲良かったっけ?」
「全く…喋ったこともない…」
「え?最初同じクラスだったよね」
ソンジュンの言い分は尤もだ。しかしユアは見事に人見知りを発揮し、声を掛けるどころか目を合わせることもできなかったのだ。
「仲良くならせて……」
「自分で声かけたら?」
「…人見知りのわたしに何言ってんの?」
「開き直んないでくださいよ…」
「私がマジで元からの知り合いかラブシャチームにしか喋れる人いないの知ってるでしょ?」
「でもこの前ヌナのこと話してたよ?」
「え?!ウンサンイが?!なんで?!」
「そりゃあんなところでめちゃすごターン?ジャンプ?!キメちゃったらもう…」
「多分100人みんなヌナのこと知ってるよ」
「あれはだってハンギョリが悪い」
「だから別に喋りかけられさえすれば、みんなユアヌナのこと知りたいと思ってるって」
「それもこれもドンピョが私をNCTチームに選ばなかったのが悪い…」
「ヌナまだそれ根に持ってるの…?」
踊っているドンピョを睨みつけるユアを呆れ顔で見るソンジュンとは対照的に、シフンは口を尖らせる。
「でもヌナがBOSSチームに行ってたら俺たちとは喋ってなかったでしょ」
「うん、絶対無理」
「即答やめてよ」
「でも良かったよ、ラブシャで。知り合いいっぱいだったし、シフニたちとも仲良くなれたし!」
「わーいヌナ、大好き〜!」
「でもまじでウンサンイとも仲良くなりたい」
「なんでそんなにこだわるの?珍しくない?」
「歌上手いしダンス上手いしかわいいから…」
「ああいうのが好みの顔なの?」
「好みで言うならシフニの顔の方がタイプ」
「エッ」
「嘘でしょ?」
怪訝な顔をするソンジュンをシフンは睨みつける。ユアは窓におでこを貼り付け練習を見つめる。
「え、まってヌナシフニのどこが良いわけ?」
「お前俺が選ばれてなんか不満なわけ?」
「シフニかわいーじゃん」
「イケメンじゃない人がタイプってこと?」
「おいソンジュナ」
「私はね、どこか、2%足りない…みたいな人が好き」
「あ〜〜わかるかも!」
「ド失礼」
「嘘嘘嘘だよ、シフニの顔は可愛いから好きなんだよ〜」
シフンを抱きしめながらユアは体を揺らす。シフンはされるがままで顔だけ?と尋ねる。
「ウンサンイに紹介してくれるなら全部好き!」
「うわ〜〜やな人!」
「ソンジュニでもいいよ!紹介して!」
「ヌナここまでくるとほとんど恋じゃないですか?」
「ないよ〜!ウンサンイと私何個離れてると思ってんの?それに私年上がタイプ」
「……顔と年上だったらどっち取ります?」
「シフナ、私と恋愛したいの?」
ニコニコと笑うユアに顔を覗き込まれたシフンは慌てて目を逸らす。騒いでる間にBOSSチームは休憩に入ったようで、3人も夕食のために練習室を離れる。
「まあ、ちょっとは考えてあげる」
「え、や、別にそう言う意味じゃッ」
「あははっ、耳真っ赤〜!シフニかわい〜!」
ケラケラと笑いながら廊下を歩くユアの肩を、同じく食堂へ向かうために後ろから歩いてきたハンギョルが抱き寄せる。笑うユアに俯きながら歩くシフン、そして笑いながらも慰めるようにシフンの肩を叩くソンジュン。ハンギョルは眉を片方上げ、どういう状況だと首を傾げる。
「なんでシフニ落ち込んでんの?」
「ユアヌナのタイプが年上だったって」
「別に落ち込んでない!」
「へ〜?ヌナ年上好きなんだ?」
「別にまあどっちでもいいけど、敢えて言うなら?」
「フーン?元彼みんな年上?」
「みんなってか一人しかいないけどそうだったよ」
「え?!ひとり!意外!」
「ソンジュニは私のことなんだと思ってるの?」
「あ、や、別に深い意味は無いんですけど!」
「高校の時?」
「うん」
「へぇ〜〜」
「なにその顔、やだ」
「スンヨニヒョンに訊けばわかる?」
「やめてよ」
「訊〜こう」
「…………」
舌打ちをしながら目をそらすユアにハンギョルは楽しそうに笑う。
「聞かれてマズイことでもあるんですかぁ〜?」
「別に、なんで別れた男のこと知りたいと思うのか不思議でね〜」
「フラれたの?」
「ウザ!自然消滅だわ」
「え、それも意外。ヌナ白黒決着つけたがりそうなのに?」
「ソンジュニの私に対するイメージってなに?」
「あ、や、いい意味で!」
「なんで別れたんですか?」
シフンの質問にユアはうーん…と唸る。その様子に質問があまりにもデリカシーがないものだったと気づいたのかシフンは慌てる。
「や、あの、答えづらかったらいいんで!」
「別にそんなことはないんだけど…」
「じゃあ聞こうぜ〜」
「お前はもうちょい配慮しよ?」
「で、なに?」
「……仕事で会えなくなるのが分かってたから、会えないんだったら付き合ってても意味ないよね?つって」
「え、何個上と付き合ってたんですか?」
「1個」
「……同業者?」
「私そん時まだ練習生だったし」
「でも向こうはデビューしてたんだ?」
「……する前から付き合ってて、してから別れようって言って、なんだかんだそのまま?」
「それから会ってないの?」
「や、普通に会ってる」
食堂に着くと、ユアたちは先に夕食をとっているはずのウソクたち残りのラブシャチームを探す。ハンギョルが見つけたのか、ユアの肩を抱いている方とは反対の手を挙げ兄の名を呼ぶ。
「スンヨニヒョ〜ン!」
「お、お前らやっと来たか!」
「いやそれが、ユアヌナの面白い話聞いてて」
「なになに?」
「おいお前まじやめろって私が自分で話したじゃん!」
「全部きいてないし、スンヨニヒョンに訊かないとは言ってないし」
「はあ〜?まじやめてってば」
「…ハンギョリはユアの何をスンヨニに訊きたいわけ?」
先に席に着いていたセジンが楽しそうに訊く。ウソクがご飯食べたら?と声を掛けるもユアとハンギョルには聞こえなかったようだ。
「ユアヌナの元彼」
「なに、コイバナしてたのお前ら?」
「私は別に話したくなかったのに誰かさんがうるさいから」
「ヒョン知ってます?」
「あ〜〜…どの彼氏?俺もあんまり知らないと思うんだけど?」
気まずそうに頬を掻きながらスンヨンは目を逸らす。しかしハンギョルはその言葉に面白いものでも見つけたかのように口角を上げる。
「え、ヌナ付き合ったことあるの一人しかいないんじゃなかったの?」
「え、」
「嘘?」
「……一人だけだって」
その言葉にスンヨンが目を見開いてユアに顔を向ける。
「そうなの?」
「そうですけど」
「ヌナなんでスンヨニヒョンに敬語使ってるの?」
「うるせー!私今日ご飯ジニョギオッパと食べるから!」
「あ、ヌナ」
「じゃあ後でね〜」
練習を切り上げたらしいBOSSチームを食堂の入り口に見つけたユアはジニョクの名前を叫びながら椅子から立ち上がる。ユアの居なくなったテーブルには妙な空気が流れるも、ハンギョルは懲りることなくスンヨンに向かい合う。
「同業者って聞いたんだけど、誰なの?」
「え、や、俺の口から言うのはちょっと…」
「ハンギョリ諦め悪いね…」
「セジニヒョンも気になるでしょ?」
「まあ気になるっちゃ気になるけど…」
ちらりと隣の席に座るドンヒョンを見るセジンに、ドンヒョンも俺も、と小さく声を上げる。トレーを持ってテーブルについたシフンとソンジュンも頷く。それでも渋るスンヨンに見兼ねたウソクが顔を上げる。
「気まずくなるけど黙ってられんの?」
「気まずくなるって、俺らの知ってる人ってこと?」
「知ってても普通に過ごせる?ユアにバレないように」
「おいウソガ、」
「いいだろ、うるさいんだから」
「うん、絶対バラさない」
ウソクの真剣な顔にハンギョルも周りも神妙に頷く。ここまで来ると、周りから見れば一体なんの話をしているのかわからない。
「って言ってるんだからお前がいいならいいだろ、」
「……別に俺はもういいけど…」
「じゃあいいな、」
「で、誰なんすか」
秘密の話をするように(実際秘密の話なのだが)身を寄せるメンバーたちに、スンヨンは諦めたようにため息をつき、ウソクが口を開く。
「スンヨニだよ」
「え、元彼……?」
「うん」
5人の必死に押し殺した悲鳴が、騒がしい食堂に響くことなく虚しく消えていった。