I GOT IT 101
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「すごい見られる」
「そりゃそうだろ」
「あ〜これだからやだったんだよ」
「プデュ出るのが?」
「ブリーチ」
「…………」
「ケバくなんだって言ってんのに社長がどうしてもって」
「……次の課題前に染めたら?」
「そうしたいけど〜多分ダメだって言われるもん」
休憩に入ってからというもの、チラチラと視線を向けられながら座り続けていることに限界が来たユアはほぼ反対側に座っていたハンギョルを捕まえて階段を降りたところにいた。軽い運動をとストレッチをしながら来たる評価の動作確認をする二人が先ほどよりも明確に注目を集めていることを指摘するものはいない。
「お腹すいた」
「俺も」
「宿舎、どんなご飯が出るのかな?」
「ヌナ入れる気でいんの?」
「うっわやな奴!」
「ははっ、冗談だって」
「そういうハンギョリもどうだかね〜」
「当然A取るしかなくない?」
「へえ〜取れなかったらどーすんの?」
「アイス?」
「はあ〜?寒いじゃん」
「好きなの選んでいいよ」
「じゃあ私トッコッチ〜」
「どっちも取れなかったらお互いに奢ろ」
「なんでだよ自分で買えよ」
可笑しそうに言い放ったユアにハンギョルも笑い、騒ついているセットに二人の笑い声が響く。知り合いと目が合ったのか何やら名前を叫びながら笑顔で手を振るユアを見つめながら、ハンギョルはゆったりと口角を上げる。
「ユアヌナ」
「なに?」
「練習の成果は?」
「ええ〜?今?!動画送ったじゃん!」
「直接見るまでがセットでしょ」
「今したらオッパたちに怒られるもん」
「あとで俺から謝るよ」
「今日それ用の衣装じゃないし」
「ん〜その靴ならできるでしょ」
「怪我したらどうすんの?」
「自信ないの?」
ニヤニヤと嫌らしい笑みを浮かべるハンギョルにユアはちらりと兄達の顔を伺いフンと鼻を鳴らす。
「くそ、怒られたらお前のせいだって言うから」
「口悪いよヌナ、テレビテレビ」
「休憩中です〜」
「こわ〜い」
ふざけたように身を縮こませるハンギョルを他所にユアはしゃがみ込み程よく緩められていた靴紐をきつく縛り上げる。ユアを見ていたジニョクがその動作になにやら気づいたらしく勢いよく立ち上がり、おい、と隣に座っているウソクの肩を叩く。
「マジやだもう絶対怒られるもん」
「大丈夫大丈夫、ヌナならできるよ」
「韓国語喋ってもらっていいですか?」
「はい、せーのっ」
ハンギョルの顔を睨みつけ、また小さな声で悪態をついたユアはふう、と息を一つ吐き出し勢いをつけ大きく右足から踏み込む。
「おいユアッ」
大きいとは言えないウソクの声がよく響いたのは、セットの中が一斉にユアに注目し、静まり返ったためだ。宙に浮いたユアの身体が綺麗にくるりと一回転しダン、と着地する。
「どうだ」
「フッ、合格」
「どーも」
「ヌナどこいくの」
「ハンギョリの席」
パチパチと貰う拍手と称賛の一つ一つに礼と返事を返しながらユアはトレーナー達の前を通って階段を上がろうとする。
「ヒョン達のとこ戻んなくていいの」
「ハンギョリがどうにかしてくれるんでしょ」
「あとでね、今は自分の席戻ってください」
「やだ私あの子と仲良くなるんだもんあのおっきい子」
「ドヒョニ」
「その子」
「人見知りがなに言ってんの」
「ヤダヤダマジでやだってすっごいさっきからこっちみてるもん」
その時、カメラ監督が残り五分の号令をかけたことにより自分の席から離れていた練習生たちが一斉に動き出す。
「ヌナ、」
「……くそ、マジで、覚えてろよ」
「はいは〜い、あとでドヒョニ紹介してあげるね」
「それとこれとは別だわ」
フンフンと鼻から息を吐き出し「怒っている」アピールをしながら階段を上がっていくユアの姿にハンギョルは声を上げて笑う。そこそこの注目を集めながら席に戻ったユアはハンギョルに見せていた顔とは正反対のにっこりと笑顔を作りいくつかトーンを上げた声で名前を呼ぼうと口を開く。
「ウソクオッ」
「ユア」
「…………はい、」
「あとでゆっくり話し合おうな」
「……その話、オッパとハンギョリのふたりでするんじゃだめ……?」
「どう思う?」
「…………ジニョクオッパはどう思う?」
「俺を巻き込むな」
撮影再開の声が掛けられ、ユアは暗い表情のまま二人の間に静かに座る。しばらく黙っていたかと思えば静かに前を見つめるウソクの耳元にこそっと囁く。
「……でも上手だったでしょ?」
「………悪くなかったよ」
「ほんと?やったあ!きいた?!オッパが上手だったって!」
「わかったわかった、撮影始まるから」
満面の笑みを浮かべるユアは椅子から小さく飛び上がり脚をバタつかせながら今度はジニョクに耳打ちし、拍手する。その姿がカメラにしっかり捉えられ、全体鑑賞での大きな羞恥の原因になることに、この時のユアはまだ気づいていなかった。
「そりゃそうだろ」
「あ〜これだからやだったんだよ」
「プデュ出るのが?」
「ブリーチ」
「…………」
「ケバくなんだって言ってんのに社長がどうしてもって」
「……次の課題前に染めたら?」
「そうしたいけど〜多分ダメだって言われるもん」
休憩に入ってからというもの、チラチラと視線を向けられながら座り続けていることに限界が来たユアはほぼ反対側に座っていたハンギョルを捕まえて階段を降りたところにいた。軽い運動をとストレッチをしながら来たる評価の動作確認をする二人が先ほどよりも明確に注目を集めていることを指摘するものはいない。
「お腹すいた」
「俺も」
「宿舎、どんなご飯が出るのかな?」
「ヌナ入れる気でいんの?」
「うっわやな奴!」
「ははっ、冗談だって」
「そういうハンギョリもどうだかね〜」
「当然A取るしかなくない?」
「へえ〜取れなかったらどーすんの?」
「アイス?」
「はあ〜?寒いじゃん」
「好きなの選んでいいよ」
「じゃあ私トッコッチ〜」
「どっちも取れなかったらお互いに奢ろ」
「なんでだよ自分で買えよ」
可笑しそうに言い放ったユアにハンギョルも笑い、騒ついているセットに二人の笑い声が響く。知り合いと目が合ったのか何やら名前を叫びながら笑顔で手を振るユアを見つめながら、ハンギョルはゆったりと口角を上げる。
「ユアヌナ」
「なに?」
「練習の成果は?」
「ええ〜?今?!動画送ったじゃん!」
「直接見るまでがセットでしょ」
「今したらオッパたちに怒られるもん」
「あとで俺から謝るよ」
「今日それ用の衣装じゃないし」
「ん〜その靴ならできるでしょ」
「怪我したらどうすんの?」
「自信ないの?」
ニヤニヤと嫌らしい笑みを浮かべるハンギョルにユアはちらりと兄達の顔を伺いフンと鼻を鳴らす。
「くそ、怒られたらお前のせいだって言うから」
「口悪いよヌナ、テレビテレビ」
「休憩中です〜」
「こわ〜い」
ふざけたように身を縮こませるハンギョルを他所にユアはしゃがみ込み程よく緩められていた靴紐をきつく縛り上げる。ユアを見ていたジニョクがその動作になにやら気づいたらしく勢いよく立ち上がり、おい、と隣に座っているウソクの肩を叩く。
「マジやだもう絶対怒られるもん」
「大丈夫大丈夫、ヌナならできるよ」
「韓国語喋ってもらっていいですか?」
「はい、せーのっ」
ハンギョルの顔を睨みつけ、また小さな声で悪態をついたユアはふう、と息を一つ吐き出し勢いをつけ大きく右足から踏み込む。
「おいユアッ」
大きいとは言えないウソクの声がよく響いたのは、セットの中が一斉にユアに注目し、静まり返ったためだ。宙に浮いたユアの身体が綺麗にくるりと一回転しダン、と着地する。
「どうだ」
「フッ、合格」
「どーも」
「ヌナどこいくの」
「ハンギョリの席」
パチパチと貰う拍手と称賛の一つ一つに礼と返事を返しながらユアはトレーナー達の前を通って階段を上がろうとする。
「ヒョン達のとこ戻んなくていいの」
「ハンギョリがどうにかしてくれるんでしょ」
「あとでね、今は自分の席戻ってください」
「やだ私あの子と仲良くなるんだもんあのおっきい子」
「ドヒョニ」
「その子」
「人見知りがなに言ってんの」
「ヤダヤダマジでやだってすっごいさっきからこっちみてるもん」
その時、カメラ監督が残り五分の号令をかけたことにより自分の席から離れていた練習生たちが一斉に動き出す。
「ヌナ、」
「……くそ、マジで、覚えてろよ」
「はいは〜い、あとでドヒョニ紹介してあげるね」
「それとこれとは別だわ」
フンフンと鼻から息を吐き出し「怒っている」アピールをしながら階段を上がっていくユアの姿にハンギョルは声を上げて笑う。そこそこの注目を集めながら席に戻ったユアはハンギョルに見せていた顔とは正反対のにっこりと笑顔を作りいくつかトーンを上げた声で名前を呼ぼうと口を開く。
「ウソクオッ」
「ユア」
「…………はい、」
「あとでゆっくり話し合おうな」
「……その話、オッパとハンギョリのふたりでするんじゃだめ……?」
「どう思う?」
「…………ジニョクオッパはどう思う?」
「俺を巻き込むな」
撮影再開の声が掛けられ、ユアは暗い表情のまま二人の間に静かに座る。しばらく黙っていたかと思えば静かに前を見つめるウソクの耳元にこそっと囁く。
「……でも上手だったでしょ?」
「………悪くなかったよ」
「ほんと?やったあ!きいた?!オッパが上手だったって!」
「わかったわかった、撮影始まるから」
満面の笑みを浮かべるユアは椅子から小さく飛び上がり脚をバタつかせながら今度はジニョクに耳打ちし、拍手する。その姿がカメラにしっかり捉えられ、全体鑑賞での大きな羞恥の原因になることに、この時のユアはまだ気づいていなかった。