評価のたびにお引越ししなきゃいけないの？と不機嫌そうにぶつぶつ言うユアにウジンはため息をこぼした。
そもそも荷物を広げすぎなのだ。本当にキャリーバッグ一つに詰めてきたのか怪しいほどの量の物が本人立っての希望で選ばれた二階のベッドに所狭しと散らばっている。

「ウジナ〜ちょっと手伝わない？」

「大丈夫です」

「え〜い、ヌナが頼んでるのにそんなひどいこと言うのか〜ひどいな〜ひどいな〜」

その声を無視し、ウジンはMP3にイヤホンを挿し、耳に突っ込む。まだユアは何か言っているようだったが、目を閉じ頭の中で身体を動かし始めると、その声もそんなに気にならなくなった。




Sorry sorry 2組として新しい部屋を割り当てられたため、なんとか荷物を詰め、部屋移動をする。やっと部屋の場所を覚えたところだったのに。

「失礼しま〜す」

部屋に入るとユア以外の全員が既に揃っていた。

「遅かったね」

ソンウが自分の座っているベッドの隣を叩きながら言う。

「あ、荷物が他の人よりちょっと多いみたいで」

「詰めるのに時間かかったの？」

「詰めてたらみんな居なくなっちゃってて、外に部屋に入りたい人たちの列が出来てました」


再びベッドを決めることになったため手を真っ直ぐに挙げ二階を希望するとそれは叶えられた。