1話
夢小説設定
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「なぜ、ユアさんはこのプログラムに参加することに?」
「はい、わたしは____」
無数のライトが舞台を照らす。
既に全員が席についたらしい。練習生たちのざわめきが未だ舞台袖にいるユアのところまで聞こえてくる。話の種は大方残った102つ目の席に座る者についてだろう。
出てください、の声に押され、舞台へと踏み出す。カメラが、ライトが、101人の視線が(名前)へと刺さる。さっきまであんなにうるさかったくせに、と心で毒づく。セットの凍った空気で、今更胸が痛いほど鳴っている事に気付く。
「こんにちは」
言い切ってから深く礼。
ちゃんとそこまで届いただろうか。
そんな心配は杞憂に終わる。
大きな声で返された挨拶に思わず頬が緩む。
遠くに見える誰かが座る、1のついた席。
あそこへ、行くのだ。
凍った空気が101人の声に震えた。
挨拶をし終えた練習生たちの顔は傾き、歪み、固まり、セットの中は正しく喧騒につつまれる。
大きなスクリーンに映し出されたユアの名前。
102人目の練習生は、女だったのだ。
「ユア?」
「女なの?」
「さあ」
「誰?」
「見たことあるんだけど」
「デビューしてる方じゃないの」
「Jellyfish?!」
「ほらあの」
「VIXXの末っ子の方」
小さく挨拶をしながら102と書かれた椅子に座る。
ここにいる練習生達みんながこちらをチラチラ伺っている様子にユアは少しおかしな気持ちになった。
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