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A3!

「んっ……あざみ…っ……!」

「…!!!っっ………っ……!」

それは、オレにとっては本当に突然の出来事だった。

でも、九門にとっては突然の事でも無ければ初めての事でも無かったのかもしれない。


30分前――

九門に風呂上がりにオレの部屋で遊ぼっ!と誘われていたオレは、洗面所で丁寧に髪を乾かしスキンケアをすると真っ直ぐ九門と三角さんの部屋に向かった。

三角さんはバイトで遅くまで居ないらしく、部屋には九門一人だけのはずだ。

「ったく、寝んの遅くなったら肌に悪いのに。九門のヤツ……」

ブツブツと不満を漏らしながら九門の部屋に入ると、何やら九門がロフトベッドの上で布団に包まりながら呼吸を乱しているのに気付きオレは歩みを止めた。

え……?え……?これって……この雰囲気と声って……もしかして、九門――。

「ん……あざみ……はっ、う……あ……っ……」

九門の唇から漏れた自分の名前に思わずゴクリと生唾を呑んだ。

開いた口が塞がらないし、凄く恥ずかしい。というか、破廉恥過ぎて何も言葉が出ない。

これはいわゆる……ひとりえっち、とか言う……やつ……だよな?

九門は俺が入ってきた事に気付く事も無く、行為に没頭している。

最初は布団に包まりながらしていたのに、いつの間にか下半身丸出しの状態で両脚を淫らに開きちゅこちゅこといやらしい音を立てて勃起した欲の塊を扱いている。

先っぽからはとぷんとぷんと白濁が溢れていて、凄く卑猥だった。

酷く破廉恥で目を塞ぎたい気持ちと、このまま見ていたいという気持ちが入り混じってオレの頭の中はパニック状態になっていた。

「んっんっ……あざみ…あざみぃ……っ…いく……っ…!」

「……!!!っっ……」

ビュルッビュルルッ

九門の大きく反り返った欲の塊から精液が勢い良く飛び散るのを間近で見てしまい、オレはあまりの破廉恥さに軽い眩暈を憶えドサッと床に座り込んでしまった。

「っ!?え……莇!?い、いつからそこに居たの……?」

「……30分前……」

「…えーと……ほとんど見られてたって事かぁ……ね、莇。こっち来て?」

九門は何も無かったかのように笑いおいでおいでと手招きをしている。

九門の気持ちが全く理解できない。けど、無視する事もできず、オレは恐る恐るロフトベッドに上がった。

「……ねえ、莇?見てたなら分かると思うんだけど、オレ……あざみとえっちしたいんだ」

「は……はぁ!?!?そんなん……破廉恥過ぎるだろ!オレ達、まだ高校生なんだぞ……!?」

後ろから抱き締められて、トクントクンと胸が高鳴る。九門の吐息が首筋にかかって下半身が熱くなっていくのを感じる。

「風呂上がりのあざみ色っぽくてムラムラするんだもん……ね、どうしてもダメ?」

「……オレ、だって……してみたいって思う事、あるけど……んっ……」

耳の中を舌でれろ…っと舐めてくる九門に、オレは思わず女みたいな声を上げてしまった。

「そんな可愛い声出されちゃったら我慢なんてできないよ。少しだけでも触れたいんだ……莇の事が好きだから、触りたいし、えっちな事したいって思うんだよ?」

九門の手がオレの股間をツツ、と服の上から撫でる。そこは既にパンパンに張り詰めてビクビクと震えていた。

「や……っ……ダ、メだろ……こんなん……10年早いって……っ…」

「……そんなに待てるわけないじゃん。あざみも苦しいでしょ?一緒に気持ち良くなろ?」

九門の手によって履いていたスウェットパンツを下着ごと脱がされてしまい、下半身が露になってしまった。

ヒクヒクと震えいやらしく蜜を溢している自分の欲の塊をまざまざと見て、オレは顔中が熱くなるのを感じ思わず瞳に涙を滲ませる。

「……嘘……だろ、こんなん……っ…九門の所為だっ……九門が…オレの名前呼びながら、一人でしたりするから……!」

「…名前呼ばれてこーふんしちゃった?あざみ可愛すぎ……責任取ってオレが気持ち良くしてあげる」

不意に九門の腕が離れたかと思うと、オレの前に周り込み唇を重ねてくる九門に、オレは思わずギュッと目を瞑った。

舌を絡めたり吸い合ったりするキスでさえ破廉恥だと思ってしまうオレに、九門はきっとずっと我慢してくれてた。

だから、オレももう覚悟を決めよう。抵抗ばかりしてたら、いつか飽きられてしまうかもしれない。それだけは嫌だから。

ちゅくちゅくと音を立ててキスをしていると、九門の手がオレの欲の塊に触れ、オレは身体が震えるのを感じ思わず甘い声を上げた。

「……ぁっ……何、これ…っ……九門に触られたとこ、熱い……っ…お腹、きゅんきゅんする…っ…」

「…まだ先っぽ撫でただけなのに、あざみって意外とえっちだね。そんなとこも好きだけど」

そのまま形を確かめるように握り込み上下に扱き始める九門に、オレは顔を耳まで真っ赤にして喘ぐ事しかできなくて、少しだけ悔しさが込み上げる。

「あっぁ……っ、だめ……っ…も、イくからっ……手、放し……っ…!」

「あざみかわいい……良いよ、オレの手に出して?」

先っぽをぐりっと刺激されると、オレは我慢できずに呆気なく九門の手のひらに熱い精を放ち果ててしまった。

「は、ぁ…は、あ……っ…九門も、また勃ってる……さ、さ……触ってみて良いか…?」

頬が熱くなるのを感じながらも九門の欲の塊に震える手で触れてみる。

そこは熱く脈打っていて、オレは思わず凝視してしまう。

「…あざみにそんなに見つめられたら興奮しちゃうな。ね、もう限界だから挿れても良い……?」

「……うん、オレも欲しい」

自分がどれだけ破廉恥な事をしようとしてるのか、頭では理解しているのに。

心が、身体が、九門の熱をもっともっと感じたいと叫んでいるような気がした。

九門はオレの両脚を両手で掴み大きく開かせ、先走りで滑っているアナルに指を二本挿れグチュグチュと掻き混ぜる。

ある一点を九門の指が掠めた時、身体に電流みたいな何かが奔った。

「あぁっ…!九門、そこヘンっ♡やばい♡きもちぃ♡」

「あざみ可愛すぎ……オレ、もう我慢できない…このままあざみのナカ、入らせてね」

ちゅぽんっという音と共に指が引き抜かれ、その直後九門の硬く張り詰めた欲の塊がゆっくりとオレの中に挿入ってきた。

「あっ♡ぁっぅっ♡すごっ……九門のおっきいの入っちゃってる…ひぁっ♡」

「あざみっ……あざみ、好きだよ……ずっと莇とこうしたかったんだ……っ……!!」

肌と肌がぶつかる音と互いの吐息交じりの嬌声だけが響いていて、もう何も考えられなくて。

オレと九門は一晩中、ただただひたすらに。

互いの体温を求め続けたのだった―――。

end.
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