No Title
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名無しはコナンと別れ、急いで自宅へ向かう。そして、靴を脱ぎ捨て自室へと急いだ。
名無しは本棚を漁り、1冊のアルバムを取り出す。高校時代の卒業アルバムだ。
「あった……」
名無しは自分のクラスのページを開き、お目当ての人物を見つける。褐色肌に金髪の男、降谷零である。名無しは先程会った安室透の顔を浮かべ、アルバムに載っている写真と比較した。
「そっくりってレベルじゃない」
名無しはため息混じりに呟く。
最初は安室透は降谷零と双子なのかと疑った。結婚、もしくは何らかの事情で安室という苗字になったのだと考えた。しかし、名無しは降谷からそのような話を一切聞いてはいない。また、昔に一人っ子だと降谷から言っていたのを思い出す。
やはり、あの男は降谷零と同一人物である確率が高いと名無しは判断した。
しかし、何故あの男は安室透だと名乗っているのだろうか。名無しは考える。
「何か理由があって名前を変えた?」
名前を変える理由……例えば、難しい名前で正確に読みづらい、キラキラネームなど様々な理由が考えられる。しかし、高校時代の降谷はその様な素振りを見せていない。
「仮に名前を変えたとして、何故他人のフリを……」
名無しは考えたくもなかったが、ただ単に名無しのこと自体記憶にないのかもしれない。高校二年の修学旅行から卒業まで、名無しは降谷と親しくやっていたはずである。考えたくはなかったが、十年以上前のことだ。可能性は充分有り得る。それとも、親しいと自分が感じていただけで、相手の方はそう思っていないのかもしれない。連絡が取れなかったのも、ただ降谷に嫌われているからなのでは……
名無しはなんとも言えない気持ちになり、ため息をついた。
「……考えたくもないが、仮にそうだとして、何故このタイミングでポアロでアルバイトを?」
うんうんと唸りながら頭を回す名無し。しかし、激しい眠気のせいであまり頭が回らない。名無しは諦めて、寝る準備に入った。
とりあえず、気持ちの整理がつくまでポアロに通うのは控えよう。
明日、気分展開に阿笠邸に向かおう。
名無しはシャワーを浴び、歯を磨き、いつもより随分早く寝床に入ったのだ。