800字チャレンジ
「主! 今ちょっといい?」
「うん、大丈夫。何かあった?」
執務室で日課分の任務をこなしていると、近侍の鯰尾がどこか落ち着かない様子でやって来た。何かあったのだろうかと身構える。次の瞬間、にわかには信じがたい言葉が耳に飛び込んできた。
「えっ!? 手入れ部屋バグ!?」
「多分そうだと思う。あとで主の目でも確認してほしいんだけど、一応政府には報告しておいたよ」
「えっありがとう、仕事が早くて助かる」
「まあね。近侍だからね」
「でもこういうことって本当にあるんだね! 同人誌の導入でしか見たことなかったからびっくり」
「ほんとにね。俺もびっくりした」
「それで、発生してるのはどういうバグ? 幼児化? 女体化? 刀種変更?」
「えーと、そうだな……ちょっと説明しづらいかも。多分見た方が早いと思う」
「えっ大丈夫なのそれは」
「あの、主。少しいいでしょうか」
声のした方を振り向くと、執務室の出入り口に篭手切江が立っていた。ただ一つ、いつもと明らかに違うところがある。
「あれ!? ロングヘアになってる!」
「はい。手入れをしたらなぜか髪が伸びてしまったみたいで」
「わあ! 同人誌で見たやつだ!」
「そんな進研ゼミみたいに言わないで主。でもすごいね、これ俺くらい長さあるんじゃない?」
「待って篭手切、ちょっとその状態で踊ってみてくれない?」
「踊り、ですか?」
「お願い、ちょっとやってみて!」
「わかりました。やってみます」
そう言って、篭手切はその場で軽やかにステップを踏む。身体の動きに合わせて長くなった髪がふわりと浮いて、まるで毛先まで踊っているかのようだった。
「おお! KPOPアイドルがよくやるやつだ!」
「本当だ。KPOPアイドルがよくやるやつだ」
「わ、へあこんとろーる! 私にもできたんですね!」
「一回生で見てみたかったんだよね。ありがとう篭手切」
「いえ、こちらこそ。そんなふうに言っていただけるなんて光栄です」
「えっと、じゃあ髪の長さが変わるバグが一件か。それならすぐ復旧できそうだね」
「そう思うじゃん? まだあるんだよね」
「えっ」
わたしと篭手切の声が重なる。確かに今日は負傷した男士が多くて、手入れ部屋の稼働もいつもより活発だったけど、一体何が起こってしまったんだろう。
「うん、大丈夫。何かあった?」
執務室で日課分の任務をこなしていると、近侍の鯰尾がどこか落ち着かない様子でやって来た。何かあったのだろうかと身構える。次の瞬間、にわかには信じがたい言葉が耳に飛び込んできた。
「えっ!? 手入れ部屋バグ!?」
「多分そうだと思う。あとで主の目でも確認してほしいんだけど、一応政府には報告しておいたよ」
「えっありがとう、仕事が早くて助かる」
「まあね。近侍だからね」
「でもこういうことって本当にあるんだね! 同人誌の導入でしか見たことなかったからびっくり」
「ほんとにね。俺もびっくりした」
「それで、発生してるのはどういうバグ? 幼児化? 女体化? 刀種変更?」
「えーと、そうだな……ちょっと説明しづらいかも。多分見た方が早いと思う」
「えっ大丈夫なのそれは」
「あの、主。少しいいでしょうか」
声のした方を振り向くと、執務室の出入り口に篭手切江が立っていた。ただ一つ、いつもと明らかに違うところがある。
「あれ!? ロングヘアになってる!」
「はい。手入れをしたらなぜか髪が伸びてしまったみたいで」
「わあ! 同人誌で見たやつだ!」
「そんな進研ゼミみたいに言わないで主。でもすごいね、これ俺くらい長さあるんじゃない?」
「待って篭手切、ちょっとその状態で踊ってみてくれない?」
「踊り、ですか?」
「お願い、ちょっとやってみて!」
「わかりました。やってみます」
そう言って、篭手切はその場で軽やかにステップを踏む。身体の動きに合わせて長くなった髪がふわりと浮いて、まるで毛先まで踊っているかのようだった。
「おお! KPOPアイドルがよくやるやつだ!」
「本当だ。KPOPアイドルがよくやるやつだ」
「わ、へあこんとろーる! 私にもできたんですね!」
「一回生で見てみたかったんだよね。ありがとう篭手切」
「いえ、こちらこそ。そんなふうに言っていただけるなんて光栄です」
「えっと、じゃあ髪の長さが変わるバグが一件か。それならすぐ復旧できそうだね」
「そう思うじゃん? まだあるんだよね」
「えっ」
わたしと篭手切の声が重なる。確かに今日は負傷した男士が多くて、手入れ部屋の稼働もいつもより活発だったけど、一体何が起こってしまったんだろう。