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小説あとがき

天上の花束(Pokémon連載)

2023/08/24 20:04
Pokémon

 あとがき。予想以上に長くなってしまいました。けどもう一気にのせちゃいます。

 まずはご覧いただいた方への感謝を述べさせてください。プロットの段階では中編ぐらいかなあとか思っていたのですが、書いてみたら10万字ちょいだったので長編扱いにしています。お読みいただきまして本当にありがとうございました。

 よろしければもうしばしお付き合いくださいませ。
 全体的なこと、物語の時系列、もう一つのホウエン地方、アルセウス、ヒガナとシガナ、フェルム地方、裏話的なものを記しています。


◎全体的なことについて

 今更エピソードΔ。えっ、今更。ごもっともでございます。元からダイゴさんの夢を書きたいなと思いつつ、ポッ拳のモーションとか好きだからそのトレーナー主人公とかかっこいいだろうなとなって『天上の花束』ははじまりました。ポッ拳って、タイプ相性関係なしに参加しているポケモンどれも活躍できて、ちょっとアニポケ風ですよね。ポッ拳楽しい。大好きです。けど、ポッ拳の夢小説皆無。なら自分で書くしかないとなり、色々と考察という名の妄想がたぎるエピソードΔと共に、こんな感じになりました。さくさく読めるライトな作品を目指しましたが、ライトすぎたかもしれない。
 何となく全体の流れを考えて、結末を決めてさあ書こうと思い立ったのが2月末。それから途中書く気力が湧かなかったりして当時はアクセス数もゼロだしまあいっか!としばらく放置していましたが、WCSきっかけに書き上げようと意欲がわいて8月に無事に完結しました。は、半年。だいぶまったりペースでいろいろと削ぎながら好き勝手書かせてもらいました。最後は一気に書き上げたので展開が色々と急な感じは否めませんが、無事に完結できてよかった。ありがとうございます。
 今回ここで終わり?というような内容ですが、『天上の花束』の結末は当初から決めていました。たくさん端折りましたが書きたいところは書けた、かな?と思います。私が書くもの自体が甘い話というよりもくっつくまでの過程だったり、キャラとわちゃわちゃするのが多いです。最終話の「...louge」は『天上の花束』のエピローグでもあり、新たな二人の物語のプロローグでもあります。今回は最終的にくっついてもいませんが、もうお互い魂レベルで惹かれているので数年後にはリーンゴーン状態で。ダイゴさんとくっつくまでの過程は私の中ではありますがあくまでもそれはパラレルワールドとして、続きはそれぞれ皆さんの思い描く姿で、ダイゴさんと愛を育んでいってください。続きを書くとしたら、設定盛り盛りの完全オリジナルストーリーとなるため、需要なさそうなので今のところは此処でとどめておきます。ご希望の声が多くあがれば公開しようかなとは思っています。
 くっついてからのイチャイチャももっと書けるようになりたいのですね。私の書くものは両片想いだったりただ仲良しなだけだったりと、友人以上恋人未満だったりくっついて終わりが多く、いつもこんな感じですみません。番外編で甘い話を書ければ御の字なのですが、なかなかうまくいきませんね。文章力も上げたい。日々精進です。


◎物語の時系列について

 ポケモン本編の時系列、
LA→FRLG=RS/E/ORAS→HGSS=DPt→BW→BW2=XY→SM/USUM→剣盾=SV
 としています。=はほぼ同じくらいの感覚で。世界の修正が入ってからはこの通りではない可能性もあります。
 そしてORASとRSEですが、ポケモン本編から3000年前の戦争で最終兵器が使われたか否かで分岐したと考えられます。そのメガシンカのないRSEの世界に隕石が落ち、その数年後がフェルム地方。フェルム地方の歴史はがっつり捏造です。ただ、フェルムバトルがもともと儀式だったというものを考えて、なんかそういう伝説でもあったのかなと無理くりその伝承者の話に持っていきました。
 あと、『天上の花束』ではOR、ASどちらでも大丈夫なように書きました。ORAS本編の主人公の性別も。なので、ご自身がプレイした内容で解釈していただけたらと思います。また、グラードンとカイオーガが復活するエピソード、本編はミナモより東側が異常気象ですが、ホウエン全土とさせていただきました。
 物語の最終的な結果ですが、エメラルドの世界に隕石が来るという出来事がごっそり消えたため、壊滅したホウエン地方の後にできたフェルム地方の世界の人々を、アルセウスたちがORASの世界に上手く浸透させたという感じです。一度繋がったつながりはなかなか消えない。混合世界となって修正が入った感じです。主人公の存在が消えた分、人々の記憶にも修正が入った結果がORAS本編の内容という風に考えていただければと思います。
 最終的には、ORASの世界線にフェルム地方が現れ、パラレルワールドとしてRSEの世界線がある感じです。なので、RSEの世界の夢主(シガナ)はダイゴさんから無事に名前を貰って二人で世界を旅しています。その名前はもちろん、夢主の名前。ORASの世界線でもお互いに記憶がないながら再会した二人。一から関係をまた築いていきますが、どの世界も幸せに過ごしています。主人公が一度は消滅ということもありましたが、最終的にはハッピーエンドのつもりです。


◎もう一つのホウエン地方について

 主人公が訪れたホウエン地方はORASのホウエン地方。そして、夢で何度も見たシガナがいるもう一つのホウエン地方はエメラルドのホウエン地方のつもりでした。
 エメラルドでダイゴが放浪しているのも、シガナを解放するための方法を模索しているような感じです。シガナ伝いでヒガナの言っていたキーストーンやメガストーンの話を聞いて、それがあれば伝承者としての力も特別扱いされなくなる。だからそれを探しているとかそんな感じで。ちなみにシガナがいた場所や、主人公がギラティナとアルセウスと会った流星の滝のあの場所はエメラルドでダイゴさんがいるところのつもりです。滝のぼりのない彼が、いったいどうやってあそこに行ったのか。石のためなら滝だって登っていくワイルドエメラルドダイゴさん。そこ、メタグロスやエアームドを使ったとか言わない!
 

◎アルセウスについて

 最後に主人公と接触したアルセウス。元から見守ってはいましたが、シガナ時代も含めて直接主人公と接したのはあそこと流星の滝の時のみです。アルセウスなら人語を話すのは余裕だろうなと思って普通に会話しています。
 今回アルセウスは世界そのもののような存在です。主人公は世界に愛されていました。わお。夢小説だし愛されってことで、とことん愛されてもらいました。愛していて大切だからこそ、己の手元に置いておこうとした。けれどそれは違うと考え、最後は主人公を解放しています。この話では、アルセウスやギラティナ、ディアルガやパルキアやUMAといったシンオウの神と呼ばれしポケモンは、世界は複数あるけれど一個体としています(ゲーム本編主人公が仲間にしますが、それは分身体のような感じで考えています)。なので人々から主人公関係の記憶は消えましたが、ギラティナたちは覚えています。いつかギラティナがダイゴさんと主人公の元に遊びに来ればいい。そして、アカギさんと再会して欲しい。
 神はやることが極端なイメージを持って書いていました。そして神の寵愛はかなりの割合で悲劇を招く。
 

◎伝承者とシガナについて

 真の伝承者は存在自体がいわばキーストーンで、石を使わず龍脈みたいなものとリンクできてポケモンとその力を使えるというようなイメージでいました。
 シガナについてですが、ポケモン本編では名前のみ。ヒガナの台詞から考えて、故人または、もう二度と会えない距離にいるといった可能性が高そう。ヒガナの行動のきっかけになった大切な人。Evolutionでそれっぽい人がいる?それくらい。いったいシガナとは?と考えつつ、メガシンカと同じく公式からのアンサーもなく、ニンドリのインタビュー内容も踏まえて好き勝手設定盛りました。ウルトラホールに飲み込まれてアクジキングと対面したハンサムの相棒とかいろいろな説がでていますが、今回はそれらは無しにしました。
 主人公=シガナ(前世/生まれ変わり/転生?)。これはどうなんだろうと思いつつも、そうすると色々と話が広がったのでええいやっちゃえ!と思い書き進めました。「シガナ」はメガシンカのない世界における真の伝承者の名としています。よくある何代目何蔵とかそういうやつ。主人公がヒガナとダイゴさんのことを呼び捨てで呼んでいるときは、シガナとしての意識が強いときです。
 ヒガナとシガナの名前の由来だと考えらえる彼岸花。今回のタイトルである『天上の花束―また逢う日を楽しみに―』はその彼岸花を元につけています。


◎ヒガナについて

 これまた本編でも謎の多い人物。AZと似た感じかなとも思ったんですが、あまりしっくりこなかったため、普通の人としています。
 なぜ平行世界のことを知っていたのか、ダイゴさんたちに当たりが強いのか、なにものにもなれなかったという発言はどういう意味か。それらを考えて書いていきました。
 核心をあまりつかない謎めいた発言が多く、グラカイ復活の黒幕だったり、行動もいろいろと危うい人物ですが、それだけ切羽詰まっていたのかなと。見た目と不相応とかそう言われていたのは、あえてそのように演じていて背伸びした姿という解釈でいます。ニンドリでは伝承者の素質のない平凡な人と言われていることからも、シガナのため世界のためと、己自身にも伝承者だと言い聞かせ、努力と根性で周囲を認めさせていたのでは?と。そんな一人でいろいろと抱えた結果、どうせ誰も理解できるはずがないという考えに至ってしまって、独断専行のあの行動なのかなと思いました。ある意味でまだ人としても成熟していなくて子どもっぽい感じと、伝承者や流星の民の使命感と真実を知っていることによる威厳のある振る舞いや達観さがちぐはぐな感じ。
 そして、やはり真の伝承者ではないから、レックウザのメガシンカが上手くいかない。ごめんねヒガナ。
 彼女、英名は百日草なんですよね。そんな百日草と彼岸花と合わせた花言葉がまるまる今回のヒガナのイメージです。


◎フェルム地方について

 ポッ拳の舞台であるフェルム地方。ここで見られる共鳴バーストという現象はいったい何だろう。姿が変わったりパワーアップしたり。しかもそれはトレーナーとの共鳴が必要。共鳴が高まれば何度もそれを行える。なんかメガシンカみたいで微妙に違うな、なんて思ったりして、そこらへんを今回のメガシンカと絡めてました。
 元は儀式だったということ以外の歴史とかトレーナースクールのこととか、モンスターボールがないとかは捏造です。AZの最終兵器があるのがメガシンカの世界線なら、メガシンカはみられないけど限りなく近い共鳴があるフェルム地方は、最終兵器が使われなかった世界線にメガシンカのエネルギーと関わり深い隕石が落ちたりしたんじゃないかと。それからならエメラルドの世界とか?となりこんな感じになりました。フェルムスタジアムにある巨大な共鳴石のオブジェとか、本来の力を取り戻したら虹色に光るとか、キーストーンやメガストーンや隕石との特徴と似ていたので。
 余談ですが、デボンコーポレーションが開発している∞エナジーは生体エネルギーを使っているということですが、流石に命までは奪っていないで欲しいと思い、そこはデボンコーポレーションの技術で何とか命までは奪わないで使っているとしています。エネルギー問題はどの世界においても課題ですね。そして、メガシンカ。SMやUSUMの図鑑説明だと結構不穏のものですよね。フェルム地方がメガシンカのある世界線に出現したことで、アースを変換してエネルギーを生み出す共鳴石を解析して、そのメガシンカのエネルギーがより平和で良い形で活用される未来があると良いなと思います。
 最終的なフェルム地方はアルセウスたちのおかげで本編の世界線と上手く溶け込みました。なので、普通にポケモンセンターもありますしモンスターボールもあります。そしてエンディング後にあるダークミュウツーのやつやグランドマスター戦、最終話では無事に終わっているていで主人公はディフェンディングチャンピオン状態でいます。ここでは、フェルム地方の各リーグマスター=四天王、グランドマスター=チャンピオンみたいに考えています。


◎裏話的なもの(本編に書いてないけど実は、みたいなもの)

 アルセウスたちは、もともと主人公のためを思ってORASのホウエン地方とエメラルドのホウエン地方を繋ぎました。けれど、その繋がりがきっかけで次元転移装置によるワープホールで隕石がその世界に行っちゃった感じです。実はこの物語、根底として因果は神々によるものという。
 フェルム地方はエメラルドのバトルフロンティアあたりにあるイメージです。隕石が落ちたのがそこらへんということで。ソライシ博士もそこら辺に隕石が向かっていると言っていましたし。フェルム地方はイタリアがモデルですが、フランスがモデルのカロスがホウエンの南にあるのは公式で確定していますので、134番水道をぬけたバトルフロンティアあたりならカロスにもそれなりに近いなとなり、丁度いいかとも思いました。はじめに主人公が134番水道にいたのは、バトルフロンティアがあったような場所から落ちて海流に流されてきた感じです。ハギさんたちがいたのは、たまたまに見えて実はアルセウスたちがそうなるようにタイミングを見計らっていたり。
 バトルフロンティアあたりをイメージしていたのもあって、当初はリラも出す予定でした。リラはエメラルドの世界からUSUMの世界(ORASの世界)に来ている。ウルトラホールから来たとなっていますが、そのエメラルドの世界の隕石の衝突で繋がっていたことが原因で来たていにして、主人公と会わせたかった。実は主人公がホウエン地方にやって来たあの時、リラもちょうどアローラに落ちていて、アローラでも起きた通信障害のせいでウルトラホールが開いたというデータがないという裏話。時間のズレはウルトラホールのせい。ここで書いて供養とします。いつか番外編で書いてみたい。
 最後、ダイゴさんと主人公は再会しますが、その時の主人公の手持ちは、ガブリアス、エーフィ、ブラッキーはもちろんのこと、3vs3のチームバトル用に新たな相棒が加わっているつもりです。ゲンガーやジュカインが候補です。一応作中で絡んだ子たち。ルカリオあたりもいれたいところですが。サポートはロトムとかラティオスがいてもいいかも。いっそサポート、メガレックウザでもいいのではなんて思ったり。
 実はもう一つ悩んだ終わり方がありました。第一話のバトルシーンに戻って来た主。長い夢を見ていた気がするといった不思議な感覚を抱きつつもダークミュウツーとバトル。そして、ポッ拳本編の内容を進めていく。ふと、シシコ座流星群のチケットがあることに気が付く。買った覚えもないし、応援してくれている人から?なんて思いながら、日付を見たらもうすぐじゃん!となり折角だしホウエンへ。実はこれは、天上の花束本編でダイゴさんから貰ったチケット。その日にそこに行ってみたら、先客が。あれ?と思い見るもその人も全く同じ番号でそのチケットを持っていた。そこにいるのはもちろん……という展開です。ポッ拳本編の話がメインになってしまうため、今回はあちらのエンディングにしました。ここで供養します。


 まだまだあるけど、とりあえずここらへんは表に出してもいいかと思い書きました。

 また気まぐれに書いていきます。長々とお付き合いいただき、本当にありがとうございました!

追記
とりあえず後日譚を記しました(→「その後の彼ら」)。アリッサからグランドマスターの座を譲られる話とか、アカギさんとのやぶれた世界でのやりとりとか、アンとミュウツーとの話とかいつかフェルムバトルの話を書きたい。ポッ拳2の発売が決定したら書こう。

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