第五章
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たけたちとともに試合会場から帰ろうと二人を待っていたら、立海の真田、柳、切原に声をかけられた。3人に久しぶりと声をかける。どうやら氷帝と青学の試合を見ていたらしい。
「まつ先輩」
「切原。関東大会、頑張ってね」
「ッス」
そう言う私はうまく笑えていただろうか。
青学と会話をしていたたけも戻ってきて、うめと共に「帰るぞー」と声をかけられる。「じゃあね」と3人に背を向ける。
「まつ先輩!俺がまつ先輩を全国大会の決勝に連れていきますから!」
「はは。逆だけど、どこぞの野球漫画みたいなセリフだね。ありがと切原。気を遣わせたね」
切原の純粋な思いに自然と笑みが零れる。全国大会と言うあたりが何とも切原らしい。改めて3人の方を見て手を振り去っていく。
マネージャー3人での帰り道。テニス部の皆と一緒に帰ろうかとも思ったが、久々に3人だけで帰りたい気分だった。
「明日から、マネージャーの日々もなしだね。なんか思い返すとあっという間だったね」
「だなー」
「たけは不二くんの試合をみにまだまだ関東大会だね」
「ちょっとうめ、変なこと言うな!」
そっか、そういえば全国大会までっていう期間限定だった。2人の会話を聞きながら、もう私たちは全国大会ないし、これで引退なのかなんて思う。寂しいものだ。
ん?寂しい?……まじか。そう思うとは自分でも思っていなかった。思った以上にマネージャーの日々は充実していたのかもしれない。
「まつ?聞いている??」
「え?あ。ごめん何?」
「もー!越前くんがまつにごめんって言ってたってたけが伝言」
「え、なんで越前くんが謝るの?」
「そりゃあ、あれだろ越前はまつを悲しませたと思ってんだろ」
「越前くんの勝利が氷帝敗退の決定打だったもんね」
「いやいや、真剣勝負だし。謝る必要ないよね」
「私もそういった。今度、会ったらまつからも言ってやって」
「あい分かった」
そんな会話をしながら私たちは家路につく。関東大会が終わった実感がわかない。また来週の日曜日には試合があるんじゃないか、なんて思ってしまう。
少しでも気を紛らわせるために、たけたちの会話に耳を傾ける。どうやらたけと不二はいい関係になってきているようだ。何よりだ。