第一章
Name Change
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「悪いまつ、うめ」
「いやあれ悪いの榊だから」
申し訳なさそうにするたけに私たち二人が気にしないように伝える。そんな私たちに宍戸が近づいてきた。
「たけとかいったか。お前強いな。はじめ正直なめてたわ。けど楽しかったぜありがとうな」
「おう、宍戸だっけ。こちらこそ、ありがとう」
「たけかっこよかったよ」
「ねー」
たけを褒めていると、宍戸が俺は?と聞いてきたので、うめが素直にかっこよかったよ、と伝えたら少し照れながら礼を言われ去っていった。その姿はちょっとかわいかった。
「なんか普通なテニス部員もいたんだね」
「そうだね」
そんな風に話をしていると滝が近づいてきた。
「たけさん、お疲れ」
「ありがと。くそー榊さえいなければ。てか、滝さーまつとかは呼び捨てなのになんで私だけ他人行儀なんだよ」
「なんとなく?じゃあたけって呼ぶよ」
「おう」
テニス部苦手で不安だったけど、滝や宍戸、それにあの後輩の日吉などをみていると少しはがんばれそうな予感だ。
「滝ー明日からさっそくこき使われるらしいー慰めてー」と伝えると苦笑をこぼしながらも話にのってくれる滝。
「にしてもお嬢さんら、マネージャーになったんや。せっかくやし皆で自己紹介せんか」
「ひぃ。急に現れるとびっくりするんだけど」
そう言いうめの背後に現れたのは変態眼鏡。うめを守るように背中に隠す。
「松山まつよ」
「竹川たけ」
「梅木うめです」
きわめてシンプルな自己紹介をした。第一、何人か同じクラスになったことあるし。
「俺は忍足侑士。うめやっけ。そないに怖がらんでええよ。はじめまして、よろしゅうな」
「……はじめ、まして」
「忍足さん、近付きすぎです。怖がらせているじゃありませんか。俺は鳳長太郎です」
「うめちゃん可愛いC-。俺は芥川慈郎。ジローって呼んでー」
「はぁ、もういいでしょ。行くよー」
忍足に挨拶をするうめの声は震えていた。忍足許さん。たけはそんなうめの手を掴み話を切り上げた。私たちは踵を返した。
「明日から朝練があるからな」
「はいはい。あまりよろしくはしたくないけど、約束は守るから。明日からよろしくね跡部様ー」
「跡部でいい。何なら景吾でもいいぜまつ」
「無理でーす」
そう言いなんか気軽に下の名前で呼んでくるテニス部員たちを無視し、帰宅した。
明日から氷帝マネージャー。マネージャーなんて久しぶりだ。
まあやるしかないっしょ!
とりあえず気合をいれるためによっこいしょと伸びをしたら、たけにばばあかと突っ込まれ、軽く一発蹴りを入れておいた。