テニスの王子様SS
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「おっ!そっちも美味そうだな!俺にも一口」
「はい!これ美味しいですよ!どうぞ……って、ああー!食べ過ぎです!」
丸井先輩は一口が大きいんですよ、なんて文句を言いながらも笑っているなまえ。
「悪い悪い。ほら、俺のも一口やるよ」
「丸井先輩がくれるなんて珍しい!明日は飴が降りそうです!」
「飴っておかしいだろい。そんなこと言うならやらねー」
「あああ待ってください!丸井先輩!いりますいります!わーい!」
いただきますと言って、丸井から差し出されたものをなまえは笑顔で頬張った。
そんな微笑ましい二人の光景に近くに立海のレギュラーたちもいる。彼らの手には、それぞれの好みにあったお菓子や飲み物が手にされている。
どうやら、新しくできたスイーツ店を丸井が話題にし、それにマネージャーであるなまえもお菓子が好きなため興味を持った。練習の帰りに日頃のお疲れ様も兼ね、皆で店におもむくことにしたようだ。
いまだに購入したものを交換しあっている丸井となまえの二人の様子に、幸村が笑みをこぼす。
「ふふ。微笑ましいね。いつの間にあの二人はくっついたんだろうね」
「せ、精市……」
「蓮二?」
二人を温かく見つめていた幸村が落とした言葉に、隣にいた柳が焦ったような困ったような声音で幸村の名を呼ぶ。
珍しい柳のその姿に、どうしたのかと幸村が疑問をもつ傍らで、そのまた隣にいた切原がプルプルと震えていた。いつも元気で騒がしくなまえと話している切原だが、今日は珍しく静かだ。そのことにも気が付いた幸村が切原の名を呼ぶ。
「どうしたんだ?」
「俺、なんスよ」
「?赤也?」
「なまえと付き合っているの!俺!なんスよ!!」
切原が勢いよく顔を上げ、幸村に詰め寄るように伝える。その勢いに神の子と呼ばれる幸村も思わずたじろいだ。柳はどうやら知っていたらしく、ため息を溢していた。騒がしいぞ赤也と叱責をする真田にめもくれず、切原はなまえと丸井の元に行く。
「なまえーー!俺にもよこせって!!」
「え。赤也の頼んだやつ、私と一緒じゃない」
「くっそー!ミスったー!!」
そんな後輩二人のやりとりを、立海のレギュラー陣は微笑ましく見守っていた。
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