今日も一日お疲れ様
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
跡部と……
ミカエルさんに明日は朝早いですからもうお休みになってくださいと仕事を切り上げられ部屋に押し込められた。
それからあれやこれやと気が付けばお風呂にも入って、今は静かに無駄に広い寝室のソファに腰を下ろしている。寝るにはまだ早い時間だ。ミカエルさんもせっかちなものだ、と思い返す。だが、明日が待ちきれないのは私も同じだった。
明日の予定を考え、自然と頬が緩む。胸に温かいものが広がり、思わず胸に手を当てた。自分の心音に耳をすます。部屋は静かだ。
ふと、自分の手に意識をおとす。胸に当てていた手をそっと離し、左手を見つめる。右手で、そっと左の薬指に触れた。
「いい顔じゃねえのなまえ」
「景吾」
優しい笑みをたたえて部屋に入ってきた景吾が、テーブルに持っていたトレーを置き、私にティーカップを差し出す。ハーブティのいい香りが漂う。
「ありがと。いただきます」
「ギリギリまで仕事してたらしいじゃねえか」
「何か落ち着かなくて」
「そうだろうと思ったぜ」
「そういう景吾もでしょ?」
「まあな」
微かに笑い声をあげ、景吾が隣に腰を掛ける。二人で紅茶を飲む。ここ最近は準備に追われて、こんなにゆっくりと二人で過ごす時間もなかった。隣にいる彼の存在に、落ち着く。
「明日だね。手塚たちも来てくれるみたいだよ」
「外国からご苦労なこった」
「そう言って嬉しいくせに」
素直でない彼に笑いかける。遠方にいる友人たち。明日会う人たちの中には、本当に久しぶりな顔ぶれもあるだろう。緊張もあるが、楽しみが勝る。
「左手のそこがそんなに気になるか?」
「え?あ、うん。だって、明日からここにあると思うとなんか不思議な感じがして」
「俺としては前からつけておきたいくらいだったがな」
明日のことを考えながら私は自然と、右手で左の薬指の付け根に触れていたらしい。景吾が私の様子をみて疑問を投げかけてきた。私はそんな浮ついている自分に呆れるように笑いながら、左手を眺める。そんな私の手を景吾はそっと握ってきた。
とっさのことに思わず驚き景吾を見る。景吾は真っ直ぐにこっちを見ている。その眼差しに顔に熱がこもるのが分かった。
お互いに見つめあう。どちらともなく愛していると囁き、お互いの唇が触れた。景吾に静かに抱き寄せられる。
幸せが胸に溢れ、私もその背に腕をまわした。
明日は、結婚式。