PokémonSS
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壁にかかっている時計が黙々と時を刻んでいる。それを一瞥する。
うん。そろそろかな。
そう思うや否や、着信が入った。我ながら流石だ。
「やあ。君の声が聞きたかったよ」
『今は冗談を聞く気分じゃないわ』
ダイゴ、と機械越しからナマエが僕を呼ぶ声が響く。それだけでも幸せな気分になる。ああもう毎日、いやもう毎秒のごとく聴いていたいと思う自分はそろそろ末期だなんて、まだ僅かに残っている冷静な自分が頭に囁く。
「その様子だと、お気に召してくれたかな?」
『どこの様子をどう捉えたらそう思うのかしら?』
「電話くれたし」
『文句の電話よ!貴方って人は、もっとこう、加減ってものを知りなさい!!』
「加減?何が?」
『……このボンボンが』
長い溜息が聞こえた。以前、花をプレゼントされたら嬉しい、花に囲まれてすごせたら幸せだと言ったナマエ。その希望を叶えたのだが。花の種類を間違えただろうか。
『部屋に入りきらないくらいの花って、もはや嫌がらせよ!』
ナマエの大きな声が響く。きっと、花に埋もれている中で叫んでいるのだろう。その様子を想像してちょっと面白くなった。
『けどまあ、今回はありがたく受け取っておくわ』
私の言い方も悪かったかとい小さな呟きを最後に、通話が切れた。怒らせただろうか?けれど、怒っていたらナマエは電話すらしてこないだろう。
次に会ったとき、彼女が連れているキュワワーが僕の贈った花で輪を作っていた。
それを見て笑っている僕に顔を赤くしたナマエ。何か必死に言い訳をしてきたがそんな姿も愛おしくて仕方がなかった。