PokémonSS
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うわ不味い。
口に含んで真っ先に思った。
「美容に良いからとか言われたけど、これは無理だわ」
手にしたコップを見つめ独り言ちる。
麗しの人であるミクリにその美しさの秘訣を尋ね、身体の半分は水なのだから水が大切とおすすめされた。おいしい水、超硬水バージョン。
流石みずのエキスパートと感心し、さっそく購入してみたが。やはり何かを得るには何かを犠牲にしなければならないのか……!
「どう、飲んでみる?」
傍らに控えていた相棒のルカリオがコップに鼻を近づけた。やめておきますとばかりに頭をふった。うん、だよね。ルカリオがお腹を痛めても嫌だし。
「ザロクビネガーとかを割ったら意外といけるかもしれないかなー」
購入してしまったものは仕方ない。もう二度と買うことはないだろうけれど、捨てるのは勿体ないし、何か活用法を考える。
そうこうしているうちに、ただいま、とダイゴが帰って来た。
おかえりーといつものように返事をして超硬水の使い道を引き続き調べる。ダイゴは荷物を置いたりして、くつろぎはじめた。
「……あれ、水変えた?」
「あ!ごめん、今冷蔵庫にあるのいつもと違うよ」
「通りで。いつもと風味が違う。変わった味がするね」
けどなんだろうと興味津々に考え込んでいるダイゴに、超硬水だと告げ、事情を説明する。そして、いま活用方法を調べていることも。
「ほんと、岩とかを食べているみたいなもんよ」
最後に調べ途中の液晶画面を眺めながら呟いた。
ん?返事がない?
「ダイゴ?」
どうしたのだろうかとダイゴがいた方を見る。だが、忽然と姿が消えていた。
え?また出かけたの?
ルカリオの方を見ると、憐みのような呆れのような表情を浮かべている。
「?」
数分後、彼が満面の笑みと共に、手持ちのポケモンたちと大量のこの超硬水のケースを抱え帰って来るとは。
そうだ、このことを忘れるなんて私としたことが大誤算。彼は、一風変わった生粋の石好き。