PokémonSS
Name change !
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
バトルフロンティアは今日も晴れ。数年前の全盛期ほどの活気はないが、今もチャレンジャーが訪れる。バトルドームでヒースが登場したのか、歓声がこのファクトリーまで届いた。
同僚であるドームスーパースターにエールを送るようにそちらの方を向く。
ふと、懐かしい人物が目に留まった。その姿に、思わずその人物の元へと駆けだしていた。
「ナマエ!久しぶりじゃねえか!」
「ダツラさん!ご無沙汰しています」
お元気でしたか、と尋ねるナマエにそれはこっちの台詞だと言いたくなる。いつ以来だろうか。かつて、各フロンティア施設の金のシンボルを根こそぎ勝ち取っていったナマエ。
「今は、遠くの地方に行っていると聞いたが」
「はい。ちょっと、ふらりと寄ってみました」
話を聞くと、つい先日までパルデア地方にいたようだ。相変わらずの行動力に驚かされる。
未だにバトルビデオにはダツラさんとの試合が記録されているんですよ、と笑顔で告げるナマエ。どうやら先ほどまでそれを見ていたらしい。あの時の試合、俺は今でも鮮明に覚えている。
「ポケモンを育てる環境も大きく変わりましたが、ここは変わらないですね。それが、ちょっと嬉しくて」
懐かしさを浮かべながらフロンティア全体を見つめ、ナマエは目を細めた。
「折角だ、チャレンジしていけよ」
「今、相棒たちはパルデアにいるんです。あ、一部の子たちはガラルやアローラですけれど」
「ファクトリーはレンタルポケモンだ。問題ねえ」
「それに、金のノウレッジシンボルは持っていますし」
「持っていたらチャレンジできない、なんてことはねえぞ?」
俺の言葉にナマエが破顔した。そういえば、ファクトリーは一番大変だったなあと呟いている。そんな何気ない一言も、俺にとってはちょっと誇らしくなる。
「そこまで言うなら、チャレンジしてみますかね」
その言葉が何よりも嬉しく、俺もナマエにつられて自然と笑みを浮かべていた。
それから少しして、せんせいのツメと絶対零度で3タテとか有り得ないんですけど!という懐かしい叫び声が、このバトルファクトリーに響いた。
思わず声を上げて笑ってしまった。
相変わらずのクオリティだとむくれるナマエの肩を叩き、折角だし他の施設にも顔を出そうと共に外に出る。ヒースやリラたちも喜ぶだろう。今でもナマエの話は皆の話題に上るのだ。
仰ぎ見た空はどこまでも晴れ渡っている。
いつでも来いよナマエ。俺たちは此処にいて、待ってっからな。その想いを込めてナマエの肩を再び叩いた。