PokémonSS
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同僚が控室でスマホロトムと睨めっこをしている。近くに行くと、何か動画を食い入るように見ているのだと気が付いた。
「なんだそれ?」
「ああ。キバナ。これ、最近人気のアーティストで、ばくおんぱナマエです」
「ばくおんぱナマエだぁ?」
声をかけた俺に気が付き、すぐに見やすいようにと画面をこちらに向けてくるあたり、根が良い奴すぎることを改めて実感する。
向けられた画面に、フライゴンがアップで映った。羽を広げその振動でメロディーを奏でながら優雅に舞っている。
「おー、フライゴンじゃねーか。いい音色だ」
「そうでしょう。フライゴン以外にも、オンバーンやジャラランガもいますよ」
「フライゴン、オンバーン、ジャラランガ、バクオング、ストリンダ―、ゴリランダー。なるほど見事なばくおんぱ勢だな」
「天使の様な歌声から、急に発せられるばくおんぱ。ギャップがたまらねえんですよ」
ネズが言うや否や、バクオングが大きく息を吸い、強烈なばくおんぱが画面から流れた。おお、成る程な。
どうやら曲が終わったらしく、次の曲の紹介を行っている。
『これは私の友人であるピーニャ君が居眠りしていた時にインスピレーションを受けて作った曲です』
そう告げたナマエというアーティストは、チャンピオンポーズのように空に手を掲げる。ポケモンたちが構え、ゴリランダーのドラミングと共に曲が始まった。
「おいおい。このピーニャってやつ、どんな寝方してんだよ」
「『ピーニャのうたた寝』って曲名みたいですね」
「うたた寝ってレベルじゃねえだろ」
はじめは大人しい曲調かと思ったが、サビに進むにつれてお家芸のようにばくおんぱをぶっ放している画面越しの彼女。
『今日も応援ありがとうー!』
その笑顔を共に、一緒に歌っているポケモンたちがフィナーレとばかりに凄まじいばくおんぱを繰り出した。
絶対これ、屋外ライブとかやったら近隣から苦情来るよな。