フェルム地方出身
第一章
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窓の景色を眺めながら相棒を撫でる。
「フェルム地方が特殊なのかな」
行きかう人々の様子を眺める。一人で歩いている人。家族で歩いている人。ポケモンを連れて歩いている人。のどかな光景が広がっている。どの人も、バトルグラスらしきものはつけていない。
ゲンジさんとハギさんと話をして分かったことがある。
ここはホウエン地方。他にも、カントー地方、ジョウト地方、シンオウ地方、イッシュ地方など様々な地方があるらしい。ハギさんと同じくゲンジさんも、フェルム地方は知らなかった。
彼らの知る地方は、どれもフェルム地方とは概ね同じ感じだが、どこか異なっていた。
まず、ポケモンセンターという回復施設があること。ホテルのようにもなっていて、トレーナーカードさえあればトレーナーの休憩も行える。
ポケモンバトルをして賞金稼ぎも行える。フェルム地方では公式戦でのみ賞金が出るが、野良のバトルでも相手から貰えるらしい。フェルム地方はPGだが、ここでの金銭のやりとりは円。というより、多くの地方は円らしく、BPこそあれどPGというものはハギさんたちは聞いたことがないらしい。なんてこったい。
その賞金稼ぎもできるポケモンバトルも、私の知るバトルとは大部分が異なっている。話だけでは何となくしか分からなかったが、今度してみようと思うと告げると、ガブリアスたちが嬉しそうにしていた。
昨日のやりとりを振り返っていると、扉を叩く音がした。
私が開けるより先にエーフィが扉を開けると、ハギさんが立っていた。
挨拶を交わすと、ハギさんは今日トウカシティというところの近くにある家に戻ろうとしていることを告げてきた。
私はどうしようか。とりあえず、フェルム地方に戻るためにフェルム地方を知る人を探した方がいいだろうか。そのためには、色々なところを回る方がいいだろうか。けれど、ホウエン地方を知らなすぎる。
「どうじゃ、せっかくじゃし一緒に来るか?」
「いいんですか?!」
悩んでいる私に対し、遠慮がちにハギさんが尋ねてくる。またとない誘いに、つい嬉しくなり、声が高くなってしまう。
私のその様子に、ハギさんも決まりじゃなと顔を綻ばせた。ほんとにいい人だ。
そうと決まれば今日の昼頃出発となり、それまでカイナシティを楽しむことにした。
ゲンジさんは、どうやら忙しい身分の人らしく今日は朝からどこか出かけていったようだ。あの雰囲気からしてリーグマスターな感じがしなくもないよね。