フェルム地方出身
第四章
名前変換
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あれから旅芸人の一座と共にコトブキシティに無事にたどり着き、数日がたった。道中はそれほど強い野生のポケモンも出ず、トレーナーとのバトルも問題なく順調と言える旅路だった。
ハギさんに連絡を入れようと思いポケナビを起動しても、どうやらホウエン地方とシンオウ地方は遠いらしく通信できなかった。コトブキシティのポケモンセンターにある機能で連絡を取る形で、シンオウ地方に無事について旅も順調であること、ディアルガとパルキアのことを伝えたりした。
一方のホウエン地方は、新たにトウカシティにジムリーダーがやってきて、その子供がオダマキ博士から図鑑を貰って旅を始めたようであり、その子に奇抜な格好をした人に攫われたピーコちゃんを助けて貰ったらしい。ピーコちゃんをさらったという人はマグマ団やアクア団といった最近ホウエン地方で暗躍している組織に属しているらしい。もしかして前にトウカの森で会った人もそうだろうか?何にせよ、ホウエン地方が少し物騒な感じだ。何か大きなことが起こらないと良いが。
ポケモンセンターの通信時間は限りがある。その中で伝える内容は必要最低限のことだ。
ーネリネちゃんが無事なら何よりじゃ!ゲンちゃんと共に待っとるからの。
「ありがとうございます。ハギさんもピーコちゃんもご無事で良かったです。何かお土産買っていきますね。ツツジにもよろしく伝えておいてください」
ーもちろんじゃ!そうじゃ、こっちに戻ってきたら、ネリネちゃんに会わせたい人物がおる。
「私にですか?」
ー石マニアの子でな。色々とホウエン地方の事情にも精通しとる。きっとネリネちゃんの力になってくれるはずじゃ。
石マニア。ハギさんの知り合いということはゲンジさんやツワブキさんと同じくらいのご年齢の人だろうか。全くイメージがつかない。
「そうですか。私もお会いできるのを楽しみにしています」
ーああ!年も近いし、ダイゴくんもきっと喜ぶじゃろう。おっと、そろそろ時間か。じゃあまたのネリネちゃん。
制限時間が来たようだ。点滅する画面に映るハギさんとピーコちゃんに手を振り、またと言って通信をきる。
「ダイゴ、さんか」
ハギさんが最後に告げた名前。石マニアの人。あの言い方だと、予想に反して私と年が近いらしい。
そういえば前にハギさんとゲンジさんが、ダイゴという人に連絡を取るとか何とか言っていたのを思い出した。ダイゴともう一度呟く。何か引っ掛かりを覚え、胸がざわめいた。あの時と同じだ。
ぎゃう?と後ろに控えていたガブリアスが声を上げる。振り向くと次の通信を待っている人がいた。ごめんなさいと、声をかけその場から急いで退いた。
『またボーッとしてたのかい。まあ確かに、流星の滝は珍しい石もたくさんあるし幻想的だよね』
出口に向かおうとしたタイミングで、声をかけられた気がした。
この声は、彼だ。どこか嬉しくなって振り向くも、誰もいない。足元にいたエーフィとブラッキーも不思議な顔をして私を見ている。
ちょっと待って。そもそも、彼、って誰だ。
なんか、シンオウ地方に来てから胸騒ぎが止まらない。幻聴のようなものを聞くことも多い。それに、何か変だ。何なんだろう。
どこか違和感を抱えながらガブリアスたちと共に旅芸人の一座の元に向かう。ちょうど今日のを終えたらしく、片づけをしていた。それを手伝いながら無事にハギさんと連絡をとれたことを伝えたりした。
「無事に連絡取れたようでよかった。次は、ソノオタウンを抜けてハクタイシティに向かうよ」
「はい!」
話をきくと、どうやら明日にコトブキシティを出発して、ソノオタウン付近で一旦休憩してからハクタイシティに入るらしい。ソノオタウン、花畑があるという美しい街だと聞いた。花畑の様子を語る人の様子からして、相当の規模らしい。楽しみだ。