フェルム地方出身
第一章
名前変換
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かつてない高揚感。
フィールドに絶えず激しい音が響く。リーグでの勝利の余韻もなく、突然の乱入で始まったバトル。
黒い姿の相手から繰り出される攻撃に、思わず手に汗を握る。
相手のサイコウェーブ、複数の攻撃パターンがあるみたいだ。厄介なことだ。こちらがガードをしてもそのガードを破って攻撃をあててくる。その猛攻は命を削っているかのようだ。
負けるかもしれない。
一瞬その思いがよぎるが、相棒と目が合う。
相棒は頷くように両手を振り上げた。
そうだね。
相手のどす黒いオーラがさらに強まると同時に、私の共鳴石は眩く光る。視界の右で、バトルグラスが瞬くのを感じる。
「いくよガブリアス!」
私の声と共に、相棒のガブリアスが声を上げる。眩い光と共に、ガブリアスの姿が変わる。
相手もまた先ほどよりも濃い黒いオーラに包まれている。
激しい攻防が繰り広げられる。相手の動きを見極めろ。読み勝つんだ。次は普通の攻撃か、ガードか。
相手の遠距離攻撃を空中に飛んで避ける。その瞬間を待っていたとばかりに相手が口角を上げた。突如として嫌な予感がした。
「ガブリアス。地中に潜って!」
私が指示を出すとほぼ同時に、相手が大地からエネルギーを吸い取るように、身をかがめた。そして、ガブリアスが地中に潜った瞬間、紫の閃光と共に一気にエネルギーを放出してきた。
なんとか攻撃を振り切ったガブリアスが、再び地上に躍り出て身構えた。
相手はまだだとばかりに、手を頭上に掲げている。バーストアタックだろうか。
だが、見たことのない技だ。その凄まじいエネルギーに思わず息をのむ。
なんだあれは。
会場の全体が、息をのんだ。あれをくらったらまずい。直感がそう告げていた。
「ガブリアス!!」
周囲の雰囲気にのまれることなく私の指示で地に伏せるように果敢に構える相棒の名を叫ぶ。こちらもしかけるべきか。
サポートのエーフィとブラッキーが自分たちを使えと私の傍らに来る。
指示があと少し早ければ。いや。今は過去を悔いても仕方ない。
突如として、フィールドが大きく揺れた。相手の技かと思い見るも、相手も何事かといった表情を浮かべている。
そのまま相手の技が放たれたと同時に、共鳴石とはまた別の眩い光が私を包んだ。