Pokémon
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「ニガナ。荷物整理が終わったら、こっち手伝ってくれ」
「はーい」
引っ越しの荷物は全て運び終えた。だがここからが本番だ。溢れる荷物を整理しなくては。もとから自分の物は多くはないが、この地で新たに店を開くこともあり、家はダンボールで溢れている。両親がこれから営むお店の手伝いをしなくては。
自分の荷物を整理する。ふと、荷物の中から出てきた真新しい服を見つめる。バトル狂の幼馴染たちから引っ越しの時に渡されたクソダサマント。本人たちはかっこいいと思っているようだが、一部ではダサいと囁かれている。年下の無口な彼がボイスレコーダーでその発言を再生して聞いた時は思わず苦笑いした。うん、だよね。と素直に思ったものだ。
マントをしばし見つめ、ため息とともに押し入れにしまう。
トレーナーになって大活躍している幼馴染。昔から一緒にやんちゃしていた。
ポケモンは大好きだし、二人の手持ちポケモンやバトルを眺めるのは好きだった。だが、自分のポケモンとなると一歩を踏み出す勇気がなくて。気が付けば、二人は優秀なトレーナーになっていた。私は結局最初のポケモンを決めることがないまま、生まれ故郷を離れることになってしまった。
荷物の整理をしつつ、窓の外の風景を見る。
静かな山里であったあの街から、いきなり都会に来ることになるとは思いもしなかった。父が昔住んだことがあると言っていたが、まさかこんなに大都会とは。今までと地方も変わり、期待と不安が入り混じる。
ナックルシティ。ここが私の新しい街。