彼女の生態


彼女の生態


“ホウフクゼットウ”

「113度」
「何が?」
「この角度」

彼女の手にある角度を測る定規
一体何が113度なのか
定規の先にある物体に気づく

「プリン?」
「そう♪」

彼女の図っているものそれはプリン
しかも定規逆さにして真剣
怖いくらい真剣
そしてプリンの斜頸を図っているらしい
普通、逆じゃないか?
いや、そうでも無いかもしれない
とは言え、図って113度と言うのだから何かフィットしたんだろう
しばらく眺めて満足したのか、ようやく食べ始めた
その前のゼリーにヨーグルトはそこまでこだわる事が無かったのか
せっせと食べ続ける彼女を見ながら俺もスマホのゲームを再開する
今、いい所に来ているからもう少しやっておきたい
暫くして熱中し過ぎたせいもあってか、かれこれ二時間程放置してしまった
彼女の様子を見に行くと洗濯物の上で爆睡
飽きちゃったよなー
少し申し訳なく思いながら彼女をゆっくり抱き起すと

「ですよねー」

顔面から洗濯物目掛けてダイブする感じで昼寝していた彼女
そしてダイブした先にあったのは俺のワイシャツ
さっきプリン食べてたろ
軽く報復活動を感知したような気分になりながら抱き上げた彼女をベッドに寝かしてブランケットをかけてやる
他の洗濯物は大体がたたまれていた
ワイシャツを洗濯機に突っ込んで
たたまれた洗濯物を片付けた

どうしようか迷ったけど
放置してゴメンな



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